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「会社更生法」と「民事再生法」何が違うの?

2015/1/30(金) 18:33配信

THE PAGE

 会社が倒産する時によく耳にするのが、会社更生法と民事再生法です。この二つは何が違うのでしょうか。

 会社の経営が立ち行かなくなった時、通常は、会社の資産をすべて処分し、債権者に分配した上で会社を清算してしまいます(破産)。しかし、状況によっては、外部からの支援によって会社を再建できるケースがあります。一旦は倒産させるものの、会社を解散せずに再建する手続きには主に2種類あり、それぞれを定めたのが、会社更生法と民事再生法になります。

 会社更生法は規模の大きな会社の再建を想定した手続きです。一方、民事再生法は手続きをもう少し簡素にしたやり方になります。両者の違いはいろいろありますが、最大の違いは、会社更生法では、裁判所が選任した管財人しか再建業務を実施できず、倒産の当事者である会社の経営者が再建にタッチできないという点です。これに対して民事再生は基本的に会社主導の再建であり、経営陣がそのまま残って再建を行うことができます。

 会社更生法では、会社の財産の処分はすべて管財人主導で厳格に進められることになり、債権者が勝手に競売にかけることなどは認められません。また資本金が100%減資されてしまうケースが多く、株主も金銭的な責任を負う必要がでてきます。会社更生法での再建は、一旦すべてをゼロベースにした上での再スタートという形になるわけです。利害関係者の数が多く調整が難しいという場合や、経営責任を明確にして、経営陣を総退陣させることを前提にした場合などに会社更生法が適用されることが多くなっています。

 一方、民事再生では、基本的に財産の処分や新しいスポンサーとの交渉などをすべて会社主導で行うことができますし、場合によっては、倒産させた経営陣が引き続き会社の経営に携わることも可能です。利害関係者が少なく、スピードを優先する場合には、しばしば民事再生が選択されます。ただ、民事再生の場合、債権者も競売などを自由に実施できてしまいますから、あくまで債権者がその手続きに納得していることが大前提です。

 2015年1月28日、国内航空3位のスカイマークが民事再生法の適用を申請しました。スカイマークの大口債権者は、航空機を販売しているエアバス、つなぎ融資を行っているファンドなどそれほど多くありません。再建のスピードを最優先した結果と考えられます。一方、2010年1月に倒産した日本航空の場合には会社更生法の適用が選択されました。日本航空は巨大国策企業であり、会社の規模や債権者の数が多く、債務の整理に大変な手間がかかること、経営陣の責任を明確化する必要があったことなどが主な理由です。

 当初は民事再生で再建を進めようとしたところ、うまくいかず、会社更生法に切り替えられたマイカル(最終的にはイオンに吸収)のようなケースもあります。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/19(火) 4:29
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