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プロ野球、眼のいい打者は誰だ? 選球眼を考える

2015/2/22(日) 11:00配信

THE PAGE

 一般に「選球眼」と呼ばれている能力がある。単純にストライクとボールを正しく判断する力とすることもあれば、打つべきボール、見送るべきボールを判断する力とすることもある。いずれにしても「選球眼」のよいと言われる打者は、近年重要性が広く認識されだした出塁率の高い打者であることが多い。今回はこの「選球眼」を、「ボールカウントを有利にコントロールし、うまくいけばヒットやホームラン、うまくいかなくてもフォアボールで出塁する力」としてとらえ、各打者の打席ごとのボールカウントの傾向から、優秀な「選球眼」を持つ打者を探していきたい。

 選球眼を考えるにあたって、まずはボールカウント別の打撃結果の傾向をみていきたい。表1は昨シーズンの全打席での結果をカウント別にまとめたものである。カウントによって明らかに打者有利、投手有利の傾向がでているのがお分かりいただけるだろう。打者が有利なカウントはボール先行(1-0、2-0、2-1、3-0、3-1)のカウント、投手が有利なのは2ストライク後(0-2、1-2、2-2)である。ボール先行時の打者の打率はおおむね3割5分を超えている一方、2ストライク後では2割にも満たない。ボール先行のカウントを作れば出塁の可能性は飛躍的に高まるのである。

 もう一つ特徴的なのはホームランの比率。昨シーズンNPBの試合での総ホームラン数は1361本、そのうちの約20%にあたる260本は初球をとらえたものであり、2球目までだと558本とその割合は約40%まで上昇する。全打席に対する2球目までのカウントの打席の割合は約28%なので初球、2球目を打った場合のホームランの出やすさは明らかである。狙ったボールであれば早めの勝負をしていく姿勢も「よい選球眼」のためには必要だといえる。

 そして2ストライク後で唯一打率が2割を超えるのが3-2のカウント。このカウントでは打者の打率が.224まで回復するうえ、フォアボールを加えると約46%の打席で打者が出塁に成功している。2ストライクをとられた後でも3-2まで持ち込めばアウトになる確率は格段に低下するのだ。2-2での打率は.198しかないので、2-2からボールを選ぶと出塁の可能性は2倍以上になる。3-2に持ち込む力は打者の成績向上に大きな要素といえるだろう。

この傾向からみえてくる理想の打者像は次のようなものだ。

・初球、2球目は狙ったボールだけを思い切りよくとらえにいく
・2球目までに仕留められなかった場合はボール球を見極め、ボールを先行させる
・2ストライクを取られてしまったら何とか3-2に持ち込んでいく

この条件に一致する打者はいるのか?ここからはカウント別の打席割合(表2)で特徴的な数字を残している打者を紹介していきたい。

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最終更新:2016/1/29(金) 2:59
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