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社長の平均年齢は過去最高、若者より高齢者の方が元気?

2015/2/26(木) 7:00配信

THE PAGE

社長の平均年齢は58.9歳で、過去最高を更新中。日本の社長は実は若返っていなかったという調査結果が出ています。調査を行ったのは帝国データバンクで、同社によると日本の社長の平均年齢は一貫して上昇を続けており、2013年には58.9歳と過去最高齢を更新したそうです。1990年における社長の平均年齢は54歳でしたから、約20年の間に5歳近くも平均年齢が上がったわけです。

 企業における若手登用がよく話題になっていることを考えると意外な気もしますが、基本的に日本は高齢化が進んでおり、中高年の割合が上がっているので、この結果は当然といえば当然です。特に、地方の中小企業では深刻な後継者難に直面しているところも多く、やむを得ず社長を続けているという人も少なくありません。しかし、単純に社長の年齢が高齢化しているだけではなさそうです。日本では経営者の高齢化と同時に若年層の起業も激減しているからです。

 中小企業庁の調べによると、日本で起業を希望する人は、1979年には170万人いましたが、2012年には約半分の84万人まで減少しています。また1979年には起業した人の6割が40歳以下でしたが、2012年では35%まで減少しました。代わりに急増しているのがシニア層で、起業した人の割合が最も高いのは60歳以上です。今、起業の主役となっているのは完全に高齢者層といってよいでしょう。

 起業を希望する若い人が減って新しい会社が生まれず、残った会社の経営者が高齢化しているという状況ですから、社会全体の活力が失われているようにも見えます。

 同じ調査では、別な兆候も見て取れます。女性社長の比率がここ数年、顕著に上昇しているのです。1990年には女性社長は全体の4.5%でしたが、2013年は7.3%になっています。女性社長が増えれば、経営者層の価値観が多様化しますから、これまでとは違った動きが出てくる可能性もあるでしょう。

 しかし、女性の活躍については別の見方もあります。先ほどの中小企業庁の調査によると、女性起業家の割合は逆に減っているのです。79年には起業家の4割が女性でしたが、現在では3割に落ち込んでいます。リスクが高く、新しい事業にチャレンジするという起業の世界においては、逆に男性の方が優位な状況です。起業家の多くが高齢者という現実を考え合わせると、現在では、起業家のほとんどがシニア男性という解釈が成立します。

 一般論として、経営者が高齢化することや、交代の頻度が低くなること、あるいは新しい企業が登場してこないことは、その国の競争力低下につながります。シニア男性が元気なことはよいことではありますが、並行して、企業と経営者の新陳代謝を活発にする政策も必要でしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/21(月) 4:09
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