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オウム事件の裁判の経過は? 確定した死刑囚は13人 早稲田塾講師・坂東太郎のよくわかる時事用語

2015/3/20(金) 14:00配信

THE PAGE

 今年の3月20日でオウム真理教が引き起こし、首都を震え上がらせた「地下鉄サリン事件」から20年になります。この事件を含むいわゆる「オウム真理教事件」は被害死者数だけで27人と稀にみる凶悪犯罪でした。

【写真】地下鉄サリン事件から20年 テロ組織へ突き進んだオウム真理教

今日の視点から振り返ると一連の事件や背景には次のような特長があります

(1)共産主義過激派のようなイデオロギーではなく宗教に根ざすテロだった
(2)「省庁制」を採用するなど疑似国家を目指していた
(3)東京という大都市圏で大量破壊兵器(化学兵器サリン)を用いたテロであった

というあたりでしょうか。大量破壊兵器は非政府・非国家のイニシアチブで用いられたケースがほぼありません。

■主な事件

被害死者が出た事件に限っても8件あります。発生順に

1989年2月 田口修二さん殺害事件(1人)
同年11月 坂本堤弁護士一家殺害事件(3人)
94年1月 落田耕太郎さん殺害事件(1人)
同年6月 松本サリン事件(7人)
同年7月 富田俊男さん殺害事件(1人)
同年12月 浜口忠仁さんVX殺害事件(1人)
95年2月 目黒公証役場仮谷清志事務長逮捕監禁致死事件(1人)
同年3月 地下鉄サリン事件(12人)

となっています(カッコ内は被害死者数)。

■判決が確定した裁判

 教祖の松本智津夫(麻原彰晃)は全事件の首謀者として地方裁判所で死刑が言い渡された後、控訴しようと試みた弁護側が期限までに「被告と意思疎通できない」などの理由で趣意書を提出できなかったため高等裁判所が棄却し、1審で確定しました。松本死刑囚は、事件について最後まで何も語りませんでした。

 松本死刑囚を除く確定死刑囚は12人、うち井上嘉浩被告だけは1審で無期懲役判決だったものの2審で死刑判決。他の11人は1審から死刑判決でした。12人ともども上告するもすべて棄却され確定しました。

死刑囚と主な犯罪行為を一覧しておきます。罪名はすべて殺人罪。

・松本智津夫 首謀者
・新実智光 坂本堤弁護士一家殺害事件実行犯、松本サリン事件警護役、地下鉄サリン事件送迎役
・中川智正 坂本堤弁護士一家殺害事件実行犯、松本サリン事件医療担当、地下鉄サリン事件製造役
・遠藤誠一 松本サリン事件医療担当、地下鉄サリン事件製造役
・土谷正実 地下鉄サリン事件製造役
・井上嘉浩 地下鉄サリン事件の総合調整
・横山真人 地下鉄サリン事件散布役
・林泰男 地下鉄サリン事件散布役
・豊田亨 地下鉄サリン事件散布役
・広瀬健一 地下鉄サリン事件散布役
・端本悟 坂本堤弁護士一家殺害事件実行犯、松本サリン事件警護役
・岡崎(佐伯)一明 坂本堤弁護士一家殺害事件実行犯
・早川紀代秀 坂本堤弁護士一家殺害事件実行犯

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最終更新:2016/1/29(金) 3:48
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