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解禁まであと1年、ついに始まる「電力自由化」とは何か

2015/3/31(火) 18:00配信

THE PAGE

 今から約1年後の2016年4月、国内の家庭向け電力供給が完全自由化されるのをご存知でしょうか。現在、私たちが日常生活で使っている電力は、国が定める一般電気事業者(北海道電力、東北電力、東京電力、北陸電力、中部電力、 関西電力、中国電力、四国電力、九州電力、沖縄電力の10社)が独占的に提供してきましたが、ここに多数の新規事業者が参入し、私たちは自由に電力を供給する会社を選べるようになるというのです。では、この電力自由化によって私たちにはどのようなメリットがあるのでしょうか?電力自由化に関するニュースサイト「電気を選ぶ.jp」編集部への取材を基に、これまでの電力自由化をめぐる動きをおさらいしながら紹介します。

「新電力」の登場と電力自由化のはじまり

 電気事業に関する従来からある規制をなくして大手電力会社の独占状態を変え、電気の発電と小売りの自由競争を可能にするために進められてきた電気システムの改革である電力自由化の動きは、2000年まで遡ります。国は、必要な電力の量(供給電圧や契約電力)に応じて電力契約者を「特別高圧」(高層ビルや工場)、「高圧」(中層ビルや商業施設)、「低圧」(小規模な商店や一般家庭)に分け、2000年に「特別高圧」の契約者を対象に、従来の電力会社以外からの買電が可能になったことで、電力自由化が解禁されました。2004年から2005年にかけては、「高圧」の契約者にも電力自由化を認めていて、タワーマンションなどの大型共同住宅などでは家庭でも電力会社以外の電力利用が始まっています。

 この電力自由化の部分解禁と共に登場したのが、「新電力」と呼ばれる事業者です。これは、電力を一般電気事業者の送電網を通じて供給する事業者のこと。これらの事業者は、発電は自分たちで行い、供給網は大手電力会社に送電網の使用料を支払って借りることで、契約者に電力を届けます。これまでに、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーを活用した地球環境への負担が少ない発電方法をアピールする事業者や、市町村レベルの限られた地域の電力供給のためだけの発電を行い、電力を“自給自足”しようとする事業者など様々な種類の事業者が誕生。2015年3月11日現在、新電力会社は596社にのぼり、大手企業の動きに限れば、楽天やソフトバンクといった通信業界、ミサワホームやダイワハウスといった不動産業界、旭化成や神戸製鋼といったメーカー、東京ガス、大阪ガスとNTTファシリティーズが立ち上げた異業種合弁企業のエネットなど様々な業界が電力分野に参入しているのです。

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最終更新:2016/2/4(木) 2:42
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