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黒田を悩ませる“無援護病”の正体とは?

2015/4/5(日) 12:00配信

THE PAGE

 広島の黒田博樹(40)が、メジャー時代に苦しんだムエンゴ(無援護)という名の魔物を凱旋帰国後も払拭できないでいる。先発2戦目となる4日の中日戦で早くも初黒星。5回に集中打を浴びて3失点したが、動揺せずに6、7回を無失点に抑えた。「6回、自責点3以下」のクオリティスタートは守ったが、最後まで援護をもらうことができなかった。

 緒方監督も「黒田はしっかりとゲームを作ってくれたが、援護ができなかった」と、不振の打線を悔やんだ。凱旋初白星となった3月30日のヤクルト戦でも打線の援護は2点。この試合もクオリティスタートの上限ならば勝ち星につながっていなかった。

 黒田はメジャーの7年間で5年連続2桁を記録しているが「ムエンゴ」で有名な投手だった。メジャーではランサポート(援護率)と呼ばれる数値が出されるが、2013年は「3.16」でワースト1位 2014年も「3.75」でワースト5位だった。2013年の数字をもっと細かく見てみると、防御率の3.11は、リーグ11位の数字で、クオリティスタートを達成した試合は、19試合もあったが、11勝13敗と負け越した。孤立無援の試合が多く、広島復帰が決まったとき米国の一部メディアは「黒田は打線の援護がないことに嫌気がさして日本に帰った」と報じたほどだった。

 なぜ黒田が投げると援護がないのだろうか。

 いくつかの理由が考えられる。
 この2試合に限っていえば、4番に予定していたエルドレッド、その代役のロサリオも怪我で欠き、打線が整備できていない現状がすべてだろう。加えて、黒田のマッチアップしたヤクルトの杉浦、中日の八木の出来も良かった。「黒田さんという好投手が相手だけに先に点を許すわけにはいかなかった」と、試合後、八木は語っていたが、世間が注目している黒田と投げ合うことで必要以上にモチベーションが高まり集中力が増す。

 一般論として「投手のリズムが悪い」、「ボールが多くテンポが悪い」と、打線が湿るという説がある。また黒田のツーシームが生みだす内野ゴロのオンパレードが野手の緊張感を生み、打線に悪影響を及ぼしていると分析している声もある。だが、元阪神のチーフスコアラーを長年務め、北京五輪では日本代表チームのスコアラーもした三宅博さん(現在、岡山商科大の特別コーチ)は、黒田に関してのそれらの説を全面否定した。

「黒田ほど、テンポ、リズムのいいピッチャーはいません。ストライクゾーンでどんどん勝負するし、逆に守りの緊張感は、バッティングの集中力につながりますよ」

 では、なぜ援護がここまで少ないのだろう。

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最終更新:2016/1/9(土) 3:45
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