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日米世論調査、相互信頼も評価にズレ?

2015/4/17(金) 7:00配信

THE PAGE

 米国の調査機関であるピューリサーチセンターは4月7日、戦後70年の節目にあたり、日米の相互信頼に関する世論調査の結果を発表しました。基本的に日米の信頼関係は強固ですが、調査結果から学ぶことも多そうです。

 この調査は同センターが、18歳以上の日米の市民1000人に対して行ったものです。相互の信頼関係に関する項目では、米国人の68%が日本を信頼できると回答し、日本人の75%が米国は信頼できると回答しています。しかし、お互いについてどのように考えているのかもっと詳しく見てみると、少し違った様子も見えてきます。

 米国人は日本人のことを勤勉(94%)、創造的(75%)、正直(71%)と極めて高く評価しています。一方、日本人に対して、偏狭、わがままと回答した人はそれぞれ36%と19%にとどまっており少数派です。しかし日本人は米国人に対して67%の人が創造的と回答しているのが最高値で、総じて米国人を高く評価していません。米国人が正直であると評価している日本人は37%しかおらず、自己中心的と考えている人は47%に達します。また62%の日本人が米国人は勤勉ではないと考えています。

 こうした意識の違いが生じる原因のひとつには、両国の経済的・政治的な立場の違いがあると考えられます。米国は圧倒的な経済力、政治力を持っており、基本的に余裕を持って他国を見ることができます。一方、日本はそのような立場で米国を見ることができませんから、相手の人物像についても厳しい評価になりがちです。

 この傾向は、別の質問項目からもある程度裏付けることができます。日本について不公正な取引相手と考える米国人は1989年には63%に達していましたが、現在ではわずか24%です。1980年代の日本は高い経済力を持っており、日本メーカーは、安価な電化製品や自動車を大量に輸出していました。日本の輸出攻勢に耐えきれなくなった米国の製造業は次々と倒産に追い込まれ、日本に恨みをもつ失業者も少なくありませんでした。
 しかし、当時の日本にはこうした米国の状況に配慮しようという雰囲気はなく「競争に負けて倒産するのは当たり前」「安くてよいものを売って何が悪い」という風潮でした。アンケート結果にはこうした当時の状況が如実に反映されています。しかし、今の米国にとって日本は脅威ではありませんから、敵対的に考える人の割合も大幅に少なくなるわけです。

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最終更新:2015/7/23(木) 4:44
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