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「テスラ」と「プリウスPHV」どっちがスゴイか?

2015/4/16(木) 17:20配信

THE PAGE

 世の中には過大評価されているものと過小評価されているものがある。クルマの世界で言えばテスラとプリウスPHVがそうだ。

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 テスラSには自動運転機能があり、周囲のクルマを認識しながら速度や車間距離をコントロールしてくれるし、ステアリング操作もクルマまかせでOKだ。ウィンカーレバーをタップすれば車線変更も自動でやってのける。そればかりか仕事のスケジューラーと連動して、移動時間を逆算し、家を出る時間に車内の空調を起動し、リモコンでガレージのシャッターを開け、私有地なら自らガレージを出てオーナーを待っていてくれる。あるいは車両制御システムだって勝手にネット接続してアップデートしてくれる。

 こういう話を聞いて、テスラはユニークな発想に基づく未来的自動車で、高い技術によって高性能な電気自動車(EV)を作っている ── と思っている人がいたらそれは間違いである。トヨタのプリウスPHVと比べてみるとそれがとてもよく分かるのだ。

EVの最大の欠点は動けなくなること

 EVにとって最大の問題は電池切れ、すなわち電欠だ。スマホやパソコンなら、使用を諦めて後で充電すれば済むが、EVはそのまま動けなくなってしまう。苦渋の末、走ることを諦めたとしても、スマホの様にポケットに入れることもパソコンの様にカバンにしまって帰ることもできない。それどころかそこらで急に止まってしまえば、置いて帰ることすらできないこともままある。

 となれば、できることはJAFかディーラーの救援を待つだけ。救援と言ってもガソリンの様に給油が受けられるわけではないから、充電スタンドかディーラーか自宅までレッカーしてもらう以外の方法はない。人に移動の自由を与えてくれるはずのクルマが、電欠した瞬間から人間の自由を束縛し、徒歩での移動すらできない状況に追い込んでしまうのだ。

 2015年のいま、電欠こそがEVの普及を妨げている最大の原因だ。「インフラが整えば……」という人はいるだろうが、そこも懐疑的にならざるを得ない。現在市販されているEVは急速充電したとしても最低30分を要する。

 テスラの場合、1時間の充電で75キロ走れるということだから、充電しても走れるのは下手すれば1時間、上手く行ってもまず2時間は走れない。渋滞で速度が落ちると電池の減りが早くなるからだ。そこで電欠してまた充電だ。とても現実的とは言えない。

 さらに、インフラが普及するということはEVの台数も増えているはず。ガソリンスタンドで給油する時ですら、ポンプが全部塞がっていて、待たなくてはならないことがあるのは知っての通り、1台待ちでも最低30分。しかも自分のクルマの充電時間がプラスされる。自宅では空調を効かせてガレージから出て来てくるテスラも、勝手に充電しに行ってはくれないのだ。

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最終更新:2016/2/21(日) 3:36
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