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最近話題の「ボリュームゾーン不況」って何?

2015/4/17(金) 11:00配信

THE PAGE

 このところボリュームゾーン不況という言葉が話題になっています。商品のライフサイクルが極端に短くなるという現象が、ボリュームゾーンと呼ばれるもっとも売れる価格帯の商品を直撃しているというものです。これにはどのような背景があるのでしょうか。

 一般的にボリュームゾーンの商品というものは、安価なものを大量に供給するという考え方が基本です。ひとたび人気が出れば、それは定番商品となり、長期にわたって企業に利益をもたらします。どの企業もボリュームゾーンのロングヒットを狙って、商品やサービスの開発を行ってきたわけです。

 しかし、最近この傾向に変化が見られるようになってきました。人気商品が出ても、そのブームはすぐに終焉してしまい、なかなかロングヒットにつながりません。マス向けに大量の商品を販売するイオンのような小売店は苦戦が続いていますし、コンビニでは新商品の導入頻度が年々上昇しているといわれます。商品の頻繁な入れ替えは手間になるのでできるだけ抑えたいところですが、次々と新しい商品を出していかないと消費者に飽きられてしまいます。日本マクドナルドも、こうした消費者の嗜好の変化に合わせ、次々と新商品を投入していきましたが、最後は顧客にソッポを向かれてしまいました。

 ボリュームゾーン不況という言葉が目新しいせいか、何か特殊な事態が市場に起こっているというイメージがありますが、実はそうではありません。消費者のニーズが多様化し、マス向けの商品やサービスが売れにくいという状況は、20年ほど前から進行していました。日本はすでに成熟国家ですから、皆がモノを欲しがっているわけではありません。琴線に触れる商品やサービスを提供しないと、消費者はなかなか財布のヒモを緩めないのです。インターネットが普及し、マス向けの宣伝効果が落ちていることもこれに拍車をかけていると思われます。

 ではなぜ、このタイミングでボリュームゾーン不況というキーワードが注目されているのでしょうか。それは、日本の消費者の購買力が限界に達していることと大きく関係しているかもしれません。

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最終更新:2016/2/25(木) 4:10
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