ここから本文です

フルモデルチェンジたった2回 世界の名車「ジムニー」

2015/4/20(月) 18:35配信

THE PAGE

 国内の自動車販売で軽自動車のシェアが40%に達したことはこれまで繰り返し書いてきた。話題のホンダS660を始め、同じスポーツカーカテゴリーに属するダイハツ・コペンやホットハッチのスズキ・アルト・ターボRS。SUVではスズキ・ハスラーがあり、レジャービーグルならダイハツのウェイクといった具合で、個性派の軽自動車はまさに百花繚乱の様相だ。

【図表】軽自動車が「主役」だった2013年 クルマ業界振り返り

 しかし、こうした「新時代の個性派軽自動車」と一線を画して、変わらずにつくり続けられている不動の個性派がある。軽自動車の原稿を書く時、いつも頭の片隅にありながら、なかなか触れることができないそのクルマのことを今回は書いてみたい。

全ての始まりはジープ

 それはスズキ・ジムニーだ。ジムニーは1970年にデビューした軽自動車のクロカン4WDである。知っている人はすでに知っている話だが、四輪駆動車の世界でジムニーは世界の名車として名をはせている。

 現在のクロカン4WDの始祖たどると、その多くがジープに至る。クロカン4WDの世界を切り開いたのはジープなのだ。

 さて、そのジープだが、ジープと言われれば多くの人が軍用塗色を思い浮かべる通り、その出自は軍用車である。1940年に米陸軍の開発計画に応札した米国の多数のメーカーが試作車を作り、最終的に採用されたのがウィリス案で、戦時需要を満たすため、ウィリスの設計に基づいて複数のメーカーが生産に当たった。ジープはその後、様々な経緯の末、現在はクライスラーの1ブランドとなって今も根強い人気がある。

 終戦直後にこのジープに影響を受けて企画制作されたのが英国のランドローバーである。そして今や高級SUVの元祖としてもてはやされているレンジローバーもまた、悪路走破のための実用4WDたるランドローバーのアップデート版としてデザインされている。レンジローバーが豪奢で華美なステータスを狙ってデザインされたものではなく、オフロード実用車として生を受けたことは、自動車評論家、沢村慎太朗氏の著書『午前零時の自動車評論6』の中でかつてのローバーのエンジニア、スペンサー・キングにインタビューして明らかになっている。

 設計者の意図と別に、後にマーケット側で勝手に高級SUVに祭り上げられて、今や別種の商品に見えるかもしれないが、これもまた正統なジープの子孫である。何よりも世界に冠たるその悪路走破性能がその出自が金持ちの遊びグルマではないことを物語っている。

1/4ページ

最終更新:2016/2/24(水) 2:45
THE PAGE