ここから本文です

時給1500円デモ、要求水準は高過ぎるのか?

2015/4/22(水) 7:00配信

THE PAGE

 ファストフード店で働く若者らが、賃金アップを求めるデモを行ったのですが、時給1500円という要求水準をめぐって様々な意見が出ています。

 このデモは4月15日に東京など国内30都市で実施されました。「時給1500円、これが常識」「働き過ぎはもう終わりだ」などをスローガンに、アルバイト労働者の待遇改善を訴えたものです。これに対して、時給1500円は要求水準が高すぎるのではないかとの声が一部から出ており、メディアでもこの話題が取り上げられました。

 企業活動の最前線では人手不足が深刻化しており、アルバイト店員の時給はこのところ上昇傾向にあります。とはいえ、現実には都市部でも1000円程度が標準的ですから、1500円の時給というのは、かなり高い金額といってよいでしょう。

 これは交渉事ですから、まずは高い水準を相手にぶつけるのは当然という考え方もあります。ただ、このデモがグローバルな運動の一環として行われたという点を考慮すると、1500円という水準に妥当性があるのかについては、もう少し違った見方ができるかもしれません。

 今回のデモは、ファストフード店員の時給拡大を訴える「ファストフード世界同時アクション」に合わせて実施されました。この活動は、米国のファストフード店員らが2012年にストライキを実施したことをきっかけに始まったものなのですが、最低賃金として時給15ドルを求めるキャンペーンを世界各地で行っています。15ドルという数字のゴロをそのまま当てはめたのかは分かりませんが、日本円に換算すると時給1800円を求める運動がベースとなっているわけです。

 米欧など諸外国においても、時給や最低賃金の引き上げは、大きな社会問題です。米国の最低賃金は州によって異なりますが、平均するとだいたい8ドル(約960円)程度になります。都市部になると最低賃金も跳ね上がり、シアトルでは昨年、市の最低賃金が15ドルに引き上げられました。この数字を基準にすれば、全体として時給15ドルを求めるというのは、それほど現実離れしているようには見えません。フランスは9.6ユーロ(約1220円)、英国は6.5ポンド(約1150円)ですから、やはり感覚的には米国の都市部と同じになります。

1/2ページ

最終更新:2016/1/26(火) 3:03
THE PAGE