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投資信託、売れ過ぎて販売の打ち切りも

2015/4/27(月) 8:04配信

THE PAGE

 このところ株価が堅調な動きを見せていることから、投資信託の売れ行きが伸びています。投資信託の購入者は初心者も多く、この商品が本格的に動き始めると、相場はさらに上昇するともいわれます。日本人は投資に消極的といわれていますが、マインドは変わったのでしょうか。

 野村証券グループの資産運用会社である野村アセットマネジメントは4月、購入希望者があまりにも多いことから、同社の投資信託である「日本企業価値向上ファンド」の募集を一旦打ち切りました。投資信託は、人気があるからといって、無制限に売ればよいという商品ではありません。急に運用資産を拡大してしまうと、自らの売買で相場を動かしてしまう可能性があるからです。このため同社では一旦販売を打ち切り、5月に第2弾の販売を開始することになりました。

 この投資信託が大ヒットとなったのは、株価が好調であることに加え、自己資本利益率(ROE)の改善が期待できる企業に投資するという、新しい運用方針が提唱されていることが大きな要因と考えられます。

 安倍政権は、日本企業におけるコーポレート・ガバナンスの改善を成長戦略として掲げており、東証もこれに応じて上場ルールを変更しました。130兆円の公的年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も、国債中心から株式中心に運用方針の変更を行うとともに、コーポレート・ガバナンスを重視せず、ROEが低いままの企業には積極的に投資しない方針を明らかにしています。

 このため、ROEの向上が見込める企業には、継続して買いが集まる可能性が高まっており、同ファンドはこうした銘柄の値上がり益を狙っています。

 投資信託は運用をプロに任せることができる商品です。毎年、運用手数料が発生しますから、購入した投資家は、手数料を差し引いた分しか利益を得ることができません。しかし、銘柄の選別や売り買いのタイミングなどを自分で決めるのは難しいため、初心者を中心に、投資信託を選択する人も一定数存在します。つまり、投資信託の販売が伸びているということは、投資家の裾野が広がってきた可能性が高いということになります。

 投資信託の販売拡大には二通りの解釈が成立するといわれています。ひとつは、これまで投資に興味のなかった層も株式投資に関心を持ち始めており、これからさらに相場が上昇するというもの。もうひとつは、すでに相場が末期に差し掛かっているというものです。

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最終更新:2015/8/21(金) 4:50
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