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銭湯は日本人の財産、千駄木の老舗銭湯「ふくの湯」

2015/5/20(水) 10:00配信

THE PAGE

 昭和43年には、2687軒あった都内の公衆浴場が平成26年4月末には696軒。今年はさらに減って646軒。自家風呂の保有率がすでに100%に近くなった今、江戸の時代から庶民の生活の一部だった銭湯は生き残りをかけて、さまざまな工夫を凝らしている。

文京区千駄木の一角に一見カフェとも見間違うような外観の銭湯「ふくの湯」がある。こちらの銭湯では、天然生薬100%の薬湯「弁財天の湯」と三朝温泉をモデルとした人口ラジウム温泉の「大黒天の湯」の2つの浴室が男女週替わりで利用できるとのこと。違った趣の風呂を楽しみに通うファンも多いらしい。

営業時間は、平日は午前11時から夜12時までの13時間、土日祝日は午前8時から夜12時までの16時間の年中無休。入口の階段には、足腰の弱い方向けのリフトを設置、遠方からや会社帰りなどには、気軽に立ち寄れるようにと、フェイスタオルとバスタオルの手ぶらセットを貸し出していたり、シャンプーやボディソープを備え付けていたりするなど、あらゆる利用者が想定されている。

「銭湯は日本人の財産です。しかし風呂屋の廃業が止まらないことも事実です。存続するためには、後継者がいて、やる気があってなど、様々な条件も必要になります。私どももこの場所で開業してもう40年になりますから、銭湯としてはもう老舗の域に入っていると思います。でも、それにあぐらをかいていたら、にっちもさっちもいかなくなります。『斬新』『新鮮」『モダン』といった要素も取り入れながら、お客様に満足していただけるような『贅沢空間』をご提供していかなくてはなりません」。「ふくの湯」の店主で東京都公衆浴場生活衛生同業組合の副理事長を務める村西彰さんは言う。

「銭湯が減っている大きな理由の一つは後継者難にあります」とは、同組合事業課長の上地丈一さん。この数年、後継者の若い意見を取り入れていてリニューアルする銭湯も増えて来ているという。それに伴い、銭湯を利用する人やその方法も変化を見せている。

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最終更新:2015/5/20(水) 14:02
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