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東芝の不適切会計ってどれくらいやばいの?

2015/5/19(火) 7:00配信

THE PAGE

 過去の不適切な会計処理が問題となっている東芝は13日、2012年3月期から2014年3月期にかけての営業利益が累積で500億円強減少する見通しであると発表しました。不適切会計とはどのようなものなのでしょうか。そして、経営に与える影響はどの程度になるのでしょうか。

 東芝は不適切な会計処理が問題となり、社内に特別調査委員会を立ち上げていました。同委員会が調査したところによると、不適切な会計処理を行っていたのは、電力システム、社会インフラシステム、コミュニティ・ソリューションの3部門で、原価総額を過少に見積もり、利益を一時的に底上げしていました。これによって、同社の営業利益は累積で500億円下方修正されます。

 東芝は重電メーカーですから、発電所など大規模なインフラ案件を多数受注しています。こうした大規模案件は完成まで数年かかることもザラですから、どの時点でどのように損益を計上するのかというルールが非常に重要となってきます。

 例えば3年後に完成するプロジェクトがあった場合、すべての作業が完了した段階で売上げと利益を計上すれば、確実に損益を確定することができます。しかし、こうしたやり方では、完成までの3年間は、決算書上にこのプロジェクトの結果が反映されないことになり、経営実態と決算書の数値が乖離してしまいます。こうした案件を抱えている会社は、プロジェクトの進捗状況に合わせて、売上高や経費を暫定的に計上し、最後に損益の帳尻が合うよう調整をしていきます。この方法自体は極めて合理的なものですが、場合によっては恣意的な解釈が入りやすいというのも事実です。

 東芝の例では、将来調達する資材についてコストダウンが可能と推定し、経費を安く見積もるなどの措置が行われていました。

 非常に気になるのが、この3部門以外にも広範囲にわたって不適切会計を行っていた可能性があり、同社が第三者委員会の設置を決定したことです。これは経営陣がこの問題を非常に重く見ていることの表れといえます。

 もし社内の広範囲にわたってこうした操作が行われていたのだとすると、粉飾決算とみなされても仕方がないかもしれません。

 東芝の事業のうち、インフラ関連部門の割合は約25%です。全体では7兆円近くの売上げがありますから、全社的に杜撰な会計処理が行われていた場合、経営上のインパクトは極めて大きなものとなるでしょう。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/22(月) 2:49
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