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<北陸新幹線>沿線小駅「飯山」の奮闘 選ぶ旅を提案

2015/5/19(火) 17:25配信

THE PAGE

 3月に金沢まで延伸した北陸新幹線のうち乗降客の少ない「沿線小駅」で、新幹線駅を観光振興、まちづくりにつなげる奮闘が続いています。兼六園のある金沢、善光寺の長野など既存のドル箱観光地を持つ主要駅には遠く及ばない駅利用客数。振興策に悩む一方で、地域の伝統の力や自然環境を生かして旅行者が“自分の旅”を描き出せる提案型の戦略も登場しました。そんなチャレンジの一つ、北陸新幹線・飯山駅を持つ長野県飯山市の取り組みを見てみました。

【図】<北陸新幹線>老舗長野の“小さな開国” 強敵は金沢?

金沢、長野は「別格」

 飯山駅は、善光寺のご開帳でにぎわう長野市の北東部、新潟県と接する人口2万2000人弱の豪雪で知られる飯山市にあります。JR東日本がまとめた3月14日の金沢延伸から4月13日まで1か月の1日平均駅利用者は約500人で、当初目標の1300人の半分以下でした。しかし、飯山市広域観光推進室の担当者は「金沢、長野は別格として、私たちが息長く取り組む課題はあるのです」と話します。

「組み合わせて」楽しむ旅

 その戦略の骨格は地元の自然環境と伝統文化、そしていま育てている文化のスポットを組み立てながら旅行者に提案していく新しい旅づくりの試みです。飯山市役所内に事務局を置く一般社団法人・信州いいやま観光局が北陸新幹線飯山駅開業を機に観光客や旅行者向けにまとめたパンフレットは、「菜の花畑で遊ぼう」「ブナの森で森林セラピーロード(森林浴歩道)の体験を」「冬の“かまくら”を利用したレストランで、みそ仕立ての鍋を」「懐かしい風景を見に人形館へ」と旅人への提案が盛りだくさん。

 さらに雪さらしなど独特の漂白や高い技術で伝えられる伝統工芸の「内山紙」や、漆塗りに適した気候で発展した伝統の仏壇作りなどを紹介。こうした観光と文化のスポットをつないで「歩け、歩け」と勧めます。「雪国の小京都」と呼ばれるほど寺の多い城下町であるとして「寺の町の散策」も提案。「山と里と街」をつないで歩くツアーも紹介しています。食べる、見る、体験する、買うなど異なる楽しみを移動しながら組み合わせて楽しんでもらうよう誘っています。

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最終更新:2016/2/22(月) 3:00
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