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ネット上で激論、スマホでメモの何が問題なの?

2015/5/22(金) 7:00配信

THE PAGE

 スマホのカメラ機能を使ってメモ代わりに写真を撮る行為について、ネット上で激論となっているようです。カメラ機能によるメモに否定的な年配社員に対して、若者は「何が問題なの?」と首をかしげています。果たしてどちらの意見が正しいのでしょうか。

 確かにカメラ機能をメモ代わりに使う人は増えています。会社にもよりますが、プレゼン資料などを撮影する光景は、ごく当たり前というところもあります。

 写真で記録しておけば、記載ミスもありませんし、後の整理も格段にラクになるでしょう。最近はクラウド上のストレージ・サービスが充実してきており、中には高度なOCR(光学式文字認識)機能を提供しているところもあります。アプリで設定しておけば、写真撮影と同時にクラウドにデータがアップロードされ、文字認識でテキスト化されます。とりあえずクラウドに放り込んでおいて、後で自由に検索するという使い方が可能ですから(クラウドにアップすることについてはセキュリティ上の問題があるので注意が必要です)、使い方によっては、生産性を何倍にも向上させることができるでしょう。

 一方、撮影について否定的な人は、メモを取るという行為そのものに意味があると考えているようです。人が筆を進めるスピードには限界がありますから、話を要約しながら効率よくメモを取るという工夫が必要となります。このプロセスが、物事の理解を深めるというわけです。

 かつて新聞記者は、それぞれ独自の文章要約方法を身につけていました。取材対象者の早口なコメントに対応したり、その場限りで開示された資料を手早く記録するためです。しかし最近では、ほとんどの記者がレコーダーやスマホを使っているのが現状です。

 もっとも、撮影について強く否定する人は、ツールとしての善し悪しを問題視しているのではないと考えられます。熱心にメモを取る姿は好印象を与える可能性がありますが、ひたすらカメラで撮影している様子は、見方によっては、手抜きをしているようにも映ります。また話し手と聞き手の立場や場所の違いなど、撮影そのものが不適切という状況もあり得るでしょう。どちらかというと、マナーやデリカシーを論点にしているわけです。

 こうした感覚は国によっても違うかもしれません。ディスカッションを重視する米国などでは、話し手と直接向き合っている人が多く、メモを取る姿はあまり見かけません。しかし中国では、立場が上の人から話を聞くという場面では、多くの人がうつむいて熱心にメモを取っています。話の聞き方に関するマナーが異なれば、撮影の是非も変わってくるかもしれません。少なくともマナーを重視する人が一定数存在する以上、カメラ機能の利用は時と場所を考えた方がよさそうです。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/18(金) 4:28
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