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ワタミの経営が悪化、財務体質はどうなの?

2015/5/28(木) 7:00配信

THE PAGE

 ワタミの経営が傾いています。2015年3月期の最終損益は126億円の赤字となり、約25%あった自己資本が8%に減少、財務体質が悪化しています。ワタミは復活できるのでしょうか。

 2015年3月期の決算は、売上高が前期比4.8%減の1553億円、営業損益は20億円の赤字でした。主力の「和民」「坐・和民」で客足が鈍り、既存店売上高が約7%減少したことが最大の要因です。不採算店舗の減損処理を行ったことから、46億円の特別損失を計上、さらに過去の買収案件で発生したのれん代を償却したことで、最終損益は126億円の赤字となりました。

 2期連続で赤字となったことで、同社の財務体質は急激に悪化しています。黒字を計上していた2013年3月期には、金額にして320億円、率にして約25%の自己資本比率がありましたが、今期は約8%まで低下してしまいました。自己資本比率が10%を切ると財務的には苦しくなってきますから、場合によっては増資や業務提携といった措置が必要となってくる可能性もあります。

 前期は新規に出店した店舗が12店だったのに対し、採算が悪く撤退した店舗は100店に達しました。しかし客数の減少に撤退が間に合わず、営業利益でも赤字となっています。今期はさらに85店舗を閉鎖する予定です。

 同社は主力の外食以外にも、食事宅配事業、介護事業などを行っていますが、外食の割合が高く海外も含めると50%に達します。2016年3月期は、外食の割合を40%程度まで減らしリスク分散を行う方針です。しかし外食が主力である構図に変わりはなく、業績回復には外食の立て直しがカギとなりますが、方向性が明確になったとはいえません。

 今期は、短期的なコスト削減策で35億円を削減するとともに、高付加価値メニューを開発することで客単価の向上を図るとしています。これらの施策は、あくまで主力の和民などを軸としたものですから、同社のビジネスモデルが抜本的に変わるものではありません。アルコール比率の低いレストランの業態にも積極的に進出する方針を打ち出していますが、具体的な道筋は見えていません。

 今期の大幅赤字である程度ウミを出し切った可能性はありますが、同社の業績が改善するまでには、しばらく時間がかかりそうです。
 

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/12/31(木) 4:51
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