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地方活性化の議論が活発に そもそも「ローカル・アベノミクス」って何?

2015/6/27(土) 6:00配信

THE PAGE

 このところ地方活性化の議論が活発になってきており、あらためてローカル・アベノミクスという言葉が注目されています。そもそもローカル・アベノミクスとはどのような考え方なのでしょうか。

 ローカル・アベノミクスというキーワードは2014年6月に政府が策定した経済財政運営と改革の基本方針(いわゆる骨太の方針)と成長戦略に盛り込まれたものです。アベノミクスの成果は株高や輸出産業の業績拡大などを通じて顕著になってきましたから、どうしても都市部や大企業に利益が集中してしまいます。地方や中小企業への恩恵が少ないという批判が出てきたことから、この成果を全国津々浦々まで拡大させようというのがその基本的な主旨です。

 安倍政権が進める地方創生も基本的に同じ路線の政策ですし、今年の成長戦略や骨太の方針にもローカル・アベノミクスというキーワードが盛り込まれる予定です。地方を元気にするという点では、多くの人にとって異論のないものですが、具体的な施策については、内容が乏しいというのも事実です。

 今年の成長戦略では、ローカル・アベノミクスの具体策として、中小企業の稼ぐ力の徹底強化、サービス産業の活性化・生産性の向上、農林水産業、医療・介護、観光産業の基幹産業化などが掲げられる予定です。これらのテーマはかなり以前から議論されているもので、特に目新しい点はありません。

 中小企業の稼ぐ力を強化するためには「成長戦略の見える化」が必要と指摘していますが、見える化を行ったことで具体的にどう稼ぐ力が高まるのかはよく分かりません。またITなどを使って生産性を向上させるという政策自体は、非常に意味のあることですが、そもそも需要がない中で生産性だけを上げても、全体の売上げが増えない可能性もあります。一方、安易な需要創造策として財政にばかり頼ってしまうと、今度はいわゆるバラマキ政策にもなりかねません。

 本来であれば、人材の再配置などを通じて産業構造を転換させ、生産性の向上と新サービスの開発による需要創造が同時に進行するのが理想的ですが、現実はなかなか難しいようです。

 またローカル・アベノミクスは一方的に支援を受けることからの脱却もうたっています。新成長戦略では「他力本願や成り行き任せの姿勢を採らず頑張る地域に対して(中略)支援を行うことで、地方の自立を強力に後押ししていくこととする」との記述が盛り込まれました。自ら努力し成果を上げた地域のみを重点的に支援するということになりますから、今後は、地方の選別化が進んでくるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/30(土) 3:32
THE PAGE

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