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秋山が再燃させた「プロは記録か?勝利か」の議論

2015/7/15(水) 14:00配信

THE PAGE

 西武の秋山翔吾外野手(27)が、大記録と引き換えにチームの連敗ストップのために選んだ四球は感動的だった。連続試合安打記録の日本記録「33」に残り2つと迫っていた14日の楽天戦。第一打席は則本のスライダーで三振。3回一死二塁で回ってきた第二打席は、芯で捉えたが不運にも打球はライトの正面。第3打席、第4打席は、いずれも直球に押し込まれショート、レフトへのフライに終わって記録は潰えたかに見えた。
 だが、運命のイタズラか、9回に同点に追いつかれ、延長10回に一死からなかったはずの打席が回ってきたのである。マウンドの青山は、制球が定まらず、カウント3-0になったが、ベンチからは「打て」のサインが出ていた。3-1となって、ひとつボール気味の変化球に手を出して空振り。

「ヒットを狙ってカウント3-1からは打ちにいきましたけどね。チームは連敗だし自分勝手なバッティングをしていたら流れが悪くなる。最後は我慢しました」

 最後は外角高めに外れるストレートを見逃して四球、記録は止まった。しかし、ゲームは劇的に動く。二死一、二塁となって、おかわり君が長い滞空時間のサヨナラ3ラン。秋山の「記録より勝利」の気持ちに答えるかのように決着をつけたのである。

 試合後、球団サイドは粋な計らい。「なんでここに僕が立っているのか」という秋山を中村と、共にお立ち台に上げた。西武プリンスドームは大歓声に包まれた。

「球団記録に並び、30試合を超えたあたりからマスコミが増えてプレッシャーはあった。(気持ちが)やられることがあったが、自分では清清しい気持ち」

 連敗を「4」で止めたゲームで秋山は、胸を張った。

 こういう記録が注目を集めると、いつも話題になるのが、チームの勝利か、記録か、どちらを優先させるべきかという議論だ。首位打者狙いのゲーム休養は、いつも批判の的にされるし、イチローがマリナーズ時代に10年連続の200本安打達成の大記録を打ち立てたときもチーム成績がともなわず、8年目のシーズン後半にはメディアの批判どころか、「イチローは自分のヒットしか考えていない」と、チームメイトとも険悪な関係になった。一部メディアには「イチロー襲撃計画」があったとも出たほどだった。

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最終更新:2016/1/7(木) 4:53
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