ここから本文です

Googleが組織を刷新、持ち株会社設立の狙いとは?

2015/8/12(水) 6:00配信

THE PAGE

 米グーグルが持ち株会社制への移行を軸とする機構改革を発表しました。このタイミングにおける持ち株会社制への移行にはどのような狙いがあるのでしょうか。

大きく変わる同社のビジネスモデル

 同社は10日、あらたに持ち株会社「Alphabet」を設立し、傘下に各事業子会社を配置すると発表しました。現在、同社の主力事業となっている検索・広告事業は、グーグル事業としてひとつの子会社になります。このほか、同社が新規事業として手がけてきた自動車、住宅、医療などが、それぞれ個別の事業会社として独立します。

 創業者でCEO(最高経営責任者)のペイジ氏は持ち株会社AlphabetのCEOに、創業者のブリン氏は持ち株会社の社長に、現会長のシュミット氏は会長にそれぞれ就任することになります。新しく誕生する検索・広告事業部門は、現在、上級副社長を務めているピチャイ氏が統括します。

 創業者と現会長が検索・広告事業を直接担当しないということを除いては、経営体制に大きな変更はありません。しかし、検索・広告事業がひとつの子会社になるということは、同社のビジネスモデルが大きく変わりつつあることを如実に表しているといってよいでしょう。

ネット利用はそろそろ頭打ち?

 これまで主な収益源となってきたのは、検索サービスとそれに伴う広告収入です。高度な技術を駆使した会社ではありますが、事業モデルは意外と単純で、検索の回数に比例して、広告収入が増える仕組みになっています。パソコンからスマホへのシフトが続いてきたことから、ネットの利用者は右肩上がりで伸びてきました。それに伴って、同社の業績も増収増益が続いてきたのですが、スマホの普及はそろそろ頭打ちとなりつつあります。同社が今後も急成長を続けるためには、自動運転車の普及など、ネット閲覧が構造的に増える仕組みを打ち出していく必要があります。

 今回の機構改革は、同社が次の成長のために手を打ってきた新規事業を本格的な収益事業に育てるための準備と考えられます。ピチャイ氏にグーグル事業を任せることで、創業者の時間的余裕を確保し、新規事業へのコミットを強化します。

 同社はこれまで新規事業に対してあまり積極的に情報開示をしてきませんでした。今回の機構改革を機に、既存事業に加えて、新規事業についてもある程度、財務状況を開示していく方針を示しています。海外では同社の透明性向上に対する期待感が強く、今回の機構改革の発表後、時間外取引においてたちまち6%も株価が上昇しました。

 これまで謎のベールに包まれていた同社の新規事業がどの程度のポテンシャルを発揮するのか、市場は注目しています。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:10/5(金) 13:46
THE PAGE

あなたにおすすめの記事