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<戦後70年>食糧難で空襲の焼け野原を耕す……「昭和20年」の国民の生活は

2015/8/14(金) 12:00配信

THE PAGE

 戦後70年の節目を迎える今年は、各地で戦争と平和について考える催しが行なわれます。東京都千代田区九段下にある国立博物館昭和館では、8月30日まで特別企画展「昭和20年という年~空襲、終戦、そして復興へ」を開催しています。7日には秋篠宮ご一家が観覧した展示には、戦時下の国民生活から戦争と平和について改めて考えようという思いが込められています。

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戦後70年に合わせて特別企画展

 戦争による惨禍は、二度と繰り返してはいけない過ちです。しかし、戦争体験者は減少しています。体験者が減り、語り部が少なくなることで戦争の記憶は薄れつつあります。

 昭和館では、学徒勤労動員で女子学生が働かされた工場の旋盤や工具、天皇の御真影を保管するための奉安庫といった戦時中の品々を普段から展示しています。今年は戦後70年を迎えるため、特別企画展を8月30日まで開催しています。

 「今回の特別企画展は、昭和20年に期間を絞っています。特に国民生活に焦点をあてて銃後の国民生活がどうなっていたのかを大きく取り上げました」と話すのは、昭和館の吉葉愛さん。

空襲で焼け焦げた食器や瓦

 今回の特別展示は3章から構成されています。1章が昭和20年の終戦にいたるまで、2章が8月15日の終戦日、3章が8月16日以降の日本です。第1章では3月10日の東京大空襲をはじめ、各都市での空襲の様子を伝えています。

「本土襲来に備えて、陸軍省は子供たちに竹やりの作り方を教えるチラシを作成しています。昭和20年は、空襲が生活に身近な話題でした」(吉葉さん)

 焼け焦げた食器類や溶解した瓦といった罹災品からは、空襲の激しさを感じさせます。特に、アメリカ各地の博物館から取り寄せた空襲や広島・長崎の原爆投下の写真には引き寄せられます。

「今日はビスケットを食べました」

「展示品は写真も含めて全部で214点ありますが、目玉は子供たちが綴った当時の日記や手紙、掲示されていたポスターなどです。8月15日に書かれた少女の日記には、『今日はビスケットを食べました』ということが書かれていて、戦争とは直接関係ないような話も散見できます。こうした手紙の数々からは、巷間伝えられてきた昭和20年の雰囲気とは違った部分を垣間見ることができます。これらの手紙は、データベース化しているので、興味がある方は備えつけの端末でじっくりと見ることも可能です」(吉葉さん)

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最終更新:2015/9/2(水) 17:25
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