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「働きたくない若者が3割」電通総研の調査結果にネット上で疑問の声?

2015/8/22(土) 7:00配信

THE PAGE

 電通総研がまとめた若者の働く意識に関する調査結果が話題です。よい意味でも悪い意味でも、世代間ギャップを感じさせる内容であり、ネット上では、電通総研がなぜこのような調査を行ったのか意味が分からないとの声も出ています。

 調査は、週3日以上働いている18~29歳の男女計3000人を対象に、今年3月にインターネット上で行われました。働くことへの意識について、約4割が「働くのは当たり前だと思う」と答えた一方、「できれば働きたくない」との回答が約3割に上ったとしています。「3割に上った」と表現していることや、「消極的なマインドがある」といった記述があるところをみると、最近の若者は仕事に対する意識が低いというニュアンスで分析を行っているようです。

 しかし、この調査は毎年行われているものではありませんから、この傾向が最近の若者に特有のものなのかは分かりませんし、現在、中高年となっている社員が若手だった時代に、仕事に対して全力だったのかについても何とも言えません。

 ちなみに日本生産性本部が毎年行っている調査によると「人並みに働けば十分」と考える若者は最高水準となっているそうですが、過去の調査でこの数値がもっとも高かったのは1990年でした。バブル時代に入社し、現在、中間管理職になっている世代の人は、新入社員時代、今の若者と同様、仕事はそこそこでよいと考えていたということになります。当時の若手は、新人類(何を考えているか分からないという意味)、無感動・無関心などと言われ、仕事に対して熱意がないと上の世代からさんざんバッシングされていました。多少の違いはありますが、基本的な図式は今とほとんど変わりません。

 働き方に関連したキーワードについても同じような傾向が見られます。「企業戦士」という言葉を知っている割合は40~49歳が53.6%であるのに対し18~29歳は31.2%、「モーレツ社員」については、40~49歳が54.4%であるのに対し18~29歳は21.7%と「年代により大きな差が見られた」と分析しています。

 しかし、流行語の認知度が世代によって異なるのは、ある意味で当然のことです。現在の中高年が若手だった1980年代に、それより以前の経済流行語だった「三種の神器」や「狂乱物価」「社用族」などについて、どれほどの人が知っていたのかは、かなり怪しいところでしょう。さらに言えば、40代の約46%が「企業戦士」という言葉を知らないわけですから、その方が驚きという解釈も可能です。

 「年代により大きな差が見られた」という記述が、残念だというニュアンスであるならば、現在の中高年世代が、より上の世代に対して共感できなかったのと同じように、今の若手社員にとってはピンとこない話かもしれません。


(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/9(土) 4:51
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