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iPhone新製品に広告ブロック機能、広告一辺倒ビジネスの終わりの始まり?

2015/9/1(火) 11:10配信

THE PAGE

 米アップルが9日に発表するiPhoneの新製品に広告ブロック機能が搭載されると話題になっています。iPhoneのシェアが突出して高い日本では、メディアが大打撃を受けるといった噂も流れているようですが、広告ブロックのもたらす影響は大きいのでしょうか。

 アップルは新製品の内容をまだ明らかにしていません。しかし、米メディアの報道によると、9日に発表されるのはiPhoneの新製品であるiPhone 6sといわれています。iPhone 6sには、最新OS(基本ソフト)であるiOS 9が搭載される予定なのですが、問題の広告ブロック機能は、このiOS 9に関連したものです。iOS 9に標準搭載されているブラウザ・ソフトのSafariには、広告をブロックする拡張機能が追加されており、専用のアプリをインストールすると広告をブロックできるようになります。

 この話に衝撃を受けているのが、国内のメディア関係者やアフィリエイターと呼ばれるアフィリエイトを収入源にするサイト運営者たちです。全世界におけるiPhoneのシェアはわずか15%ですが、日本市場だけは特殊で50%のシェアがあります。しかもAndroidのスマホは買い換えが激しく複数台所有の傾向も強いため、出荷本数が実際の利用者数に一致しているのかは定かではありません。実際に稼働している端末ベースで見ると、iPhoneのシェアはさらに高くなっている可能性があります。

 過半数のスマホがiPhoneだとすると、ここでの広告をブロックされてしまうと、広告収入を基本としているサイト運営者にとっては大打撃となってしまいます。さらに長い目で見れば、広告をほぼすべての収益源とするグーグルの経営基盤にも影響を及ぼしかねません。アップルは、スマホという市場ではグーグルと競合関係にありますから、グーグルを弱体化させるための機能を盛り込んできても何ら不思議はないからです。

 もっとも、こうした心配は杞憂だとの意見もあります。広告ブロック機能はあくまでアプリによる拡張であり、最初から広告がブロックされるわけではありません。また広告をクリックする利用者は、広告をあまり嫌がっていない可能性が高く、逆に広告をブロックする利用者は普段から広告をあまりクリックしていないはずです。この機能でネット上の広告収入が一気に減少する可能性は低いと考えられます。

 しかし、IT業界に絶大な影響力を持つアップルが、任意とはいえ、広告ブロック機能を搭載してきたという事実は大きいでしょう。これまでネット業界はすべてを広告に依存してきましたが、こうした広告一辺倒のモデルはそろそろ転換点に差し掛かっているのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/11/26(木) 4:41
THE PAGE