ここから本文です

事態はかなり深刻か、なぜ東芝は有価証券報告書を提出できない?

2015/9/2(水) 6:00配信

THE PAGE

 東芝は8月31日に予定していた決算発表と有価証券報告書の提出を再度延期しました。東芝はなぜいつまで経っても決算を発表できないのでしょうか。

 東芝は不正会計の発覚を受けて、通常であれば5月上旬に実施する決算発表を延期し、有価証券報告書の提出も遅らせていました。社内には第三者委員会を設置しており、この委員会を通じて調査を実施することで、正しい決算を作成するという算段だったわけです。

7日に決算発表できない場合は辞任の意向

 ところが期限であった31日の夕方になって、同社は突然、決算発表の再度延期を発表しました。同時に、関東財務局に対して有価証券報告書提出の再延長を申請しています。直前になって再延期を発表するというドタバタ劇になってしまったのは、内部告発によってあらたな不正会計が見つかったことが原因といわれています。

 同社では今月7日までに決算を発表するとしており、室町会長兼社長は、7日に決算を発表できない場合には、責任を取って辞任する意向を示しています。

事態はかなり深刻か

 しかし発表直前に、しかも内部告発によって決算が延期になったことは、事態がかなり深刻であることを示しています。これまで同社の自浄能力の頼みの綱であった第三者委員会が十分に機能しておらず、不正を見落としていたことが明らかになってしまったからです。仮に7日までに決算を発表することができたとしても、市場からの信頼を得ることは難しくなったと考えた方がよいでしょう。

 ちなみに、有価証券報告書が期限までに提出できない場合、通常は、東証の規定で上場廃止となってしまいます。東芝は、期限延長を申請しており、これが認められていますから、延長後の期限である9月7日から8営業日までは上場を維持することができます。つまり9月17日が上場維持の最終ラインということになります。再延期を何回まで認めるのかによって、この日程は変わってくる可能性があります。

 上場廃止になってしまうと、資本市場からの資金調達ができませんから、機動的な経営ができなくなります。また、資金面の多くを銀行に握られてしまい、経営の自由度は大幅に低下することになります。当然、取引先からの与信も減額となり、資金的に苦しい状況に追い込まれるかもしれません。

1/2ページ

最終更新:2015/11/3(火) 4:23
THE PAGE