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楽天の次期監督は星野・新球団副会長が選ぶ

2015/9/8(火) 5:49配信

THE PAGE

 楽天は7日、星野仙一・シニアアドバイザー(68)の取締役副会長就任を発表した。楽天は、2004年に資本金4億点円で、株式会社「楽天野球団」として法人化しており(代表取締役社長は、現在、立花陽三)、その楽天野球団の取締役副会長に、近日中に開かれる臨時株式総会にて正式就任予定だ。

 シニアアドバイザーから裁量権を持つ副会長に役職の変わった大きな理由のひとつが、星野氏が、実質GMとして球団編成に辣腕をふるえる体制を整えることにある。楽天は、立花社長が肝入りで創設したチーム戦略室がデータ解析などを中心に新しい戦略とチーム育成のスタイルを確立しようとしているが、データの解析とその利用だけでは限界がある。指導者の人材確保やドラフト、トレード、FAなど生きた情報の収集などには、星野氏の持つ幅広い球界人脈や実行力が必要と三木谷浩史オーナーが判断。チーム再建へ、その辣腕をふるってもらおうと白羽の矢が立った。

 また三木谷オーナーの異例の現場介入が、田代富雄打撃コーチの辞任によって表面化。球団として大きなイメージダウンを負ったことから、星野氏に編成の全権を委任して、星野―球団フロントー現場監督というフロント組織を確立することで、ポジティブな空気を起こそうという狙いもあるようだ。立花社長が、8日にも星野氏の球団副会長就任の経緯と目的を説明する予定だという。

 星野氏が、副会長となっての最初の大仕事が、すでに辞意を表明している大久保博元監督に代わる次期監督に目処をつけること。すでに星野氏は、水面下で三木谷オーナーから直接要望を受けて、次期監督探しに着手している。ただ、三木谷オーナーの現場介入で、楽天に拒否反応を示している在野の監督候補が少なくない。だが星野氏が今後前面に立ち、シーズン中も三木谷オーナーとの間に立って“防波堤”となる新体制に変化させたことで、難航している今後の監督交渉が、急転していく可能性もなくはない。

 実際、星野氏が「頼む!」とひとこと言えば、ノーとは言えない深い師弟関係で結びついている指導者候補も在野に複数いる。

 また関係者の話を総合すると、星野氏は監督だけでなくコーチ陣も含めた大きな人事のてこ入れも考えている様子だ。佐藤義則投手コーチや田代打撃コーチら星野氏が監督時代に呼んできた優秀な指導者が、すでに流出。指導、育成のメーンである投手コーチ、打撃コーチ候補も含めて、星野氏は現在、検討、調査を進めている模様だ。

 楽天の監督時代は、編成部門に関してはあまり手だしをしなかったが、最下位に低迷していた阪神を2003年に優勝させた際には、現場の監督としてだけでなく、GM的な立ち回りがチーム強化に劇的な変化をもたらした。チーム再建の豪腕には定評のある星野氏が、次期監督に誰を選び、コーチ人事、そしてドラフト、トレード、FA戦略、新外国人戦略に、どう手腕を発揮するのかに注目が集まる。
(文責・駒沢悟/スポーツライター)

最終更新:2015/11/9(月) 3:19
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