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日経「私の履歴書」に載ると業績悪化? クオンツ分析って何だ?

2015/9/22(火) 9:00配信

THE PAGE

 日本経済新聞の人気コンテンツ「私の履歴書」に載ると業績が悪化するという証券会社のレポートがちょっとした話題になっています。このレポートはクオンツ分析という聞き慣れない手法で分析されたといわれているのですが、果たしてどのような中身なのでしょうか。

「私の履歴書」は経営者にとって名誉だが…

 私の履歴書は、日経新聞の最終面の人気コーナーで、著名人の人生を自叙伝のように紹介するというものです。文化人が登場することもありますが、日経新聞ということもあり、やはり多いのは企業経営者です。いわゆる大御所となった経営者が登場するケースがほとんどですので、このコーナーに出ることは非常に名誉なこととされています。

 岡三証券のクオンツ分析グループがまとめたレポートによると、このコーナーに経営者が登場すると、その企業のROE(自己資本利益率)が低下していくそうです。ネットでは「やっぱり」という声や「クオンツ分析ってこんなことを調べるのか?」など様々な反応が出ているようです。

クオンツ分析って何だ?

 市場には、こうした一見、関係のないように見える出来事でも、株価や業績に影響する経験則のようなものが存在しています。「自社ビルを建てた企業の業績は悪化する」などとよく言われますが、これも一種の経験則ということになるでしょう。

 近年は、投資理論の発達で、どの銘柄に投資をするのかという判断はかなり合理的に行われるようになっています。しかし、投資理論だけでは割り切れない部分というものが市場には存在しており、一部の金融機関は、こうした経験則についても科学的な分析を行っています。数理モデルや大量のデータを使って定量的に分析を行う手法のことをクオンツ分析と呼びますが、経験則についても定量的な分析を行えばクオンツの一種ということになります。

本格的なクオンツ分析とは言えなさそう

 今回の「私の履歴書」は、掲載されたわずか数十社のケースを分析したものですから、本格的なクオンツ分析というわけではありません。誰でも知っている有名コラムに関する経験則ということで、証券会社側は一種の目玉コンテンツとして作成したものと思われます。

 実際のクオンツ分析では、全銘柄を対象に「割安」であることや「勢い」があることなどが、株価上昇にどれだけ貢献しているのかを、コンピュータを使って分析するといった作業が行われています。またどのような銘柄を組み合わせればもっとも高いパフォーマンスを得られるのかについて、何千回もシミュレーションするといったことも行われています。こうしたクオンツ業務に従事するアナリストの中には、理数系の学位を持っている人も少なくありません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2015/10/23(金) 2:33
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