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がんの5年生存率は65%、治療成績はどの程度か

2015/9/25(金) 11:00配信

THE PAGE

 胆管がんで死去した川島なお美さんや、胃がんが原因で32歳の若さで亡くなったフリーアナウンサーの黒木奈々さんなど、このところがんに関するニュースをよく耳にします。がんはすでに日本の国民病となっており、2人に1人が罹患し、3人に1人はがんが原因で亡くなっていますから、誰にとっても身近な問題といってよいでしょう。がんの治療は日進月歩といわれますが、実際、どの程度の治療成績が得られているのでしょうか。

5年生存率とは?

 国立がん研究センターは14日、がん患者の5年生存率(相対値)のデータを公表しました。調査対象となったのは、2007年における全国177施設の17万症例で、一般的な治療の目安とされる5年生存率(がんと診断された人のうち、5年後に生存している人の割合が、日本人全体で5年後に生存している人の割合に対してどの程度低いのかを示した数値)を算出したものです。

 今回の調査における、すべてのがんを対象とした5年生存率は64.3%でした。つまり全体的な話としては、がんにかかっても6割以上の人が5年以上生存できているわけです。1960年代の生存率は男性が30%、女性が50%程度でしたから、ここ半世紀でがんの治療成績は大きく向上したことが分かります。

部位別で生存率を見てみると

 部位別では、乳がんがもっとも生存率が高く92.2%、大腸がんは72.1%、胃がんは71.2%でした。日本人がかかりやすいのは、男性は胃がん、女性は乳がんなのですが、かかりやすいがんは比較的成績が良好ということになります。一方、肝臓がんと肺がんの治療成績は悪く、肝臓がんは35.9%、肺がんは39.4%でした。肺がんの罹患率は高いですから、要注意の部位といってよいでしょう。

 同調査では都道府県別の生存率も公表されました。もっとも高かったのは東京で74.4%、もっとも低かったのは沖縄で55.2%でした。地域によって治療成績に大きな違いがあるように見えますが、必ずしもそうとは限りません。こうした統計データは、母集団の数によって大きくブレる可能性があり、症例が少ない地域の場合には、例外的なケースが数字を引っ張っていることがあります。また、発見時のステージ、年齢、治療方法によっても生存率は変わってきますから、こうしたデータはあくまで参考程度にとどめておくのがよいと思われます。

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最終更新:2016/1/27(水) 3:04
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