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<城が語る>評価すべきハリルが見せたアウェー戦術

2015/10/9(金) 12:00配信

THE PAGE

ハリルジャパンが8日、オマーンで行われたワールドカップのアジア2次予選のシリア戦に3-0の快勝、E組のトップに立った。チームは、前半と後半でまるで違うチームのようだったが、シリアの戦術に加え、気候、グラウンドコンディションなどを考えた上で、アウェーでの戦い方を計算しマネジメントした結果だと評価したい。おそらく前半と後半でスタイルが一変したのは、ハリルホジッチ監督の指示、戦略だったのだろう。彼の経験と戦術眼には、やはり注目すべきものがある。

 日本人は、つい前半から飛ばしがちになるが、90分間での勝利を考え、前半は相手の出方を見て抑え気味に冷静なプレーに終始した。受けに回っても見えたが、気温35度近い暑さの中で、しっかりと体力を温存した。後半に入るとパススピード、テンポがアップした。シリアは、前半に飛ばしたツケが、後半に出て明らかに動きが鈍った。プレッシャーも弱まり、ラインもバラバラに崩れた。こうなると技術力と運動量で上回る日本の敵ではない。

 後半21分に原口に代わり投入された宇佐美が特徴を存分に発揮したことも大きかった。彼が入ったことでリズムと流れが明らかに変わった。岡崎への浮かしたパスも効果的だったし、本田のヒールパスに連動して、決めたゴールも良かったと思う。これらの動き出しや周りの選手を使うという意識は、これまでチームに欠けていた部分だったが、この試合では、ひとつのまとまりがあった。サイドから個人技で切り崩した香川と、それにつめた岡崎が2点目を決めた連動にしてもそうだろう。

またキーパー西川の奮闘も目立った。後半38分にゴール正面のフリーキックを直接ゴール右へ狙われたが、鋭く反応してボールに触ったため、そのシュートはポストに当たった。もし指先が触れていなければ枠に入っていた。隠れた好プレーである。もし、あの時間帯で1点を返されていれば、ゲーム展開はどうなったかわからない。ボールを良く見て、集中しているし、ポジショニング、ディフェンスとの連携も悪くない。西川の持ち味であるフィードの正確性も生きた。彼のフィードからサイドにボールをつなぎシリアのバランスを崩すシーンが見られた。これまでの正GKだった川島が、欧州でまだ所属クラブが決まらず、代表に選ばれていないが、このまま西川が、正GKの椅子を確固たるものにしてしまう可能性も高いだろう。

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最終更新:2015/11/9(月) 2:35
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