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結局よく分からない、いきなり不評の「1億総活躍相」って何?

2015/10/14(水) 7:00配信

THE PAGE

 安倍改造内閣の「目玉」閣僚の一つであった「1億総活躍相」の評判がよくありません。メディアなどの反応に加えて、他の閣僚から名称を疑問視する声まで上がっています。果たして1億総活躍相とはどのような大臣なのでしょうか。

 1億総活躍という概念は、安倍首相が自民党総裁に無投票で再選された9月24日の記者会見において、出てきたものです。安倍首相は「アベノミクスは第2ステージに移った」として、「ニッポン一億総活躍プラン」というものを提唱しました。現在490兆円である名目GDPを600兆円にするという目標も、同じタイミングで発表されたものです。

 安倍首相は「誰もが家庭で、職場で、地域で、もっと活躍できる社会を作る」と述べています。このキャッチフレーズを実現するための担当大臣が1億総活躍相ということになると考えられます。

 しかし、今のところこの大臣がどのような仕事をするのかはっきりしたことは分かっていません。野党は、何をする大臣なのか分からないと批判していますが、なんと身内からも疑問の声が出ています。石破地方創生相は「最近になって突如登場した概念だ」とし、国民の中に戸惑いの声があるのではないかと語っています。また、二階総務会長は「あんな大臣」とまで言ってしまいました。講演会の場での発言ですから、多少、ジョークのような意味合いがあったと思われますが、何をするのか分からないという疑問が与党内にも存在していると露呈してしまった格好です。

 1億総活躍相に就任した加藤勝信氏は「多岐にわたる政策を総動員する」としていますので、大臣本人も十分に範囲を絞り切れていないようです。ただ、重点項目として、子育て支援や高齢化対策を掲げたほか、安倍首相が記者会見で述べた社会保障の問題や、GDP600兆円の実現にも言及していますので、想定している政策は幅広いと考えられます。13日には、誰もが活躍できる社会づくりについて有識者が話し合う「国民会議」を今月中に開催すると発表しました。社会保障政策や経済政策については、明確に担当官庁が決まっていますから、やはり子育て支援や高齢化対策などが担当業務となる可能性が高いでしょう。

 そうなってくると、やはり気になるのが、地方創生相や女性活躍相との重複です。両大臣が担当する業務とはかなりの部分で重複する可能性が高く、このあたりをどう切り分けるのかが課題となりそうです。ちなみに女性活躍相は加藤氏が兼務していますから、担当大臣という意味ではあまり混乱はないかもしれません。ただ組織が二重になってしまうと、調整に時間がかかり政策実行のスピードが落ちる、二重に予算配分が行われムダが発生するといったリスクもあります。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/1/15(金) 3:45
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