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イトーヨーカ堂40店舗閉鎖、総合スーパーはなくなるのか?

2015/10/22(木) 6:00配信

THE PAGE

 セブン&アイ・ホールディングスは、グループの総合スーパーであるイトーヨーカ堂について、今後5年間で40店舗を閉鎖し、本部人員を3割削減すると発表しています。流通業の世界に何が起きようとしているのでしょうか。

 イトーヨーカ堂は2015年8月末現在で181店舗を運営しています。今回、閉鎖の対象となるのは全体の22%に相当しますから、かなり大がかりなリストラと考えてよいでしょう。閉鎖する理由は当然のことながら、イトーヨーカ堂の収益性が悪化しているからです。

 イトーヨーカ堂を含むスーパーストア事業の2015年2月期の売上高(営業収益)は約2兆円。グループ全体の売上高の3割を占める屋台骨のひとつですが、営業利益は全体の6%しかなく、ほとんど利益に貢献していません。特に中核となっているイトーヨーカ堂の採算性が悪化しており、2015年8月の中間決算ではとうとう90億円の営業赤字に転落してしまいました。不採算店舗を閉鎖することで、今期は何とか黒字を見込むという状況です。

 今回の店舗閉鎖については、多くの業界関係者が、一時的なものにはとどまらない動きと予想しています。その理由は、日本の人口動態が大きく変化しており、イトーヨーカ堂に限らず、郊外の大型店舗という業態そのものが成立しにくくなっているからです。

 以前は地方都市の中心部から郊外に人が移動し、それに伴って郊外型の店舗が急拡大していきました。しかし高齢化が進んだことで、今度は逆に都市部への回帰が起こっており、郊外の大型店舗の採算性は悪化しています。

 これを加速させているのが、ユニクロやしまむら、ニトリといった大型専門店との競合です。総合スーパーがこうした大型専門店に顧客を奪われるという現象は以前から顕著でしたが、最近では総合スーパーが撤退した跡地に大型専門店が出店するケースも出てきており、両者の収益性の違いが鮮明になっています。

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最終更新:2016/2/23(火) 3:06
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