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中台首脳会談が実現、両国の歴史振り返りと総統選控える台湾を概観

2015/11/11(水) 7:00配信

THE PAGE

 中国の習近平国家主席と台湾の馬英九総統が7日、シンガポールで歴史的な首脳会談を行いました。中国と台湾はなぜ対立してきたのでしょうか。また、なぜ今になって首脳会談を実施することになったのでしょうか。

両国の歴史振り返り

 中国は清王朝が支配する帝政国家でしたが、1911年の辛亥革命によって中華民国が成立しました。しかし中国の内政は安定せず、太平洋戦争を挟んで国民党と共産党との間で内戦(国共内戦)となり、勝利した中国共産党は1949年、中華人民共和国を建国し、現在に至っています。内戦に敗れた国民党は台湾に避難し、そこで中華民国政府を継続しました。双方は、自らが正統な中国政府であるとの立場を譲らず、二つの中国が併存する状態となっていたわけです(ちなみに日本政府は1972年の日中国交正常化によって中華人民共和国を正式な中国と見なしています)。

 中国と台湾は一触即発の状態になったこともありますが、対立が長期化するにつれて双方の国内事情も変化してきました。台湾はIT立国としてめざましい経済成長を遂げ、中国も改革開放路線の進展で世界的な大国となりました。中国は圧倒的な経済力と軍事力を持っていますが、軍事力を用いて強引に台湾を併合するという選択肢は事実上消滅したといってよいでしょう。

 台湾国内でも、中国本土に対する意識はだいぶ変わってきています。2000年の台湾総統選挙では、建国以来、独裁的な立場を維持してきた国民党が、台湾独立を主張する民進党に敗れるという事態となり、台湾と中国は別の国という意識が高まってきました。このため国民党は、中国の存在を認めないという従来の方針を撤回し、中国共産党との協調路線を模索するようになっていきます。中国も国民党を味方に付けることによって、緩やかな形で台湾を取り込めないか画策するようになってきました。

 現在では、中国共産党との協調路線を打ち出す国民党と、中国とは一定の距離を置くこと(現状維持)を主張する野党・民進党の争いという図式になっています。

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最終更新:2016/1/12(火) 3:08
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