ここから本文です

ミャンマーで歴史的な政権交代、スー・チー氏は大統領に就任できるの?

2015/11/19(木) 7:00配信

THE PAGE

 長年、軍による独裁政権が続いてきたミャンマーで歴史的な政権交代が実現しました。アウン・サン・スー・チー氏率いる野党・国民民主連盟(NLD)が総選挙で圧勝したのですが、スー・チー氏とはどのような人物なのでしょうか。

ミャンマーの民主化運動のリーダー

 アウン・サン・スー・チー氏は、ミャンマーにおける民主化運動のリーダーで、国際社会からも高い評価を受けている人物です。以前は軍事政権に身柄を拘束され、自宅軟禁状態に置かれていたこともありました。しかし、スー・チー氏と軍事政権の関係は、民主化運動のリーダーとそれを弾圧する軍事政権という単純なものではありません。両者にはもう少し複雑な事情があります。

 現在の軍事政権の基礎を築いたのは、ミャンマー独立の父と呼ばれるアウン・サン将軍なのですが、アウン・サン将軍はスー・チー氏の父親です。ミャンマーはかつて英国の植民地でしたが、その後、独立運動が起こり、太平洋戦争を挟んで日本軍が介入。しばらく政情が安定しませんでした。戦後、ミャンマーは独立を実現することになりますが、立役者の一人であったアウン・サン将軍は何者かに暗殺されてしまいます。

 アウン・サン将軍の長女であったスー・チー氏は、英国に渡り、英国人と結婚。その後、ミャンマーの民主化運動に身を投じるため再びミャンマーに帰国しました。一連のスー・チー氏の活動の背景には、独立後も旧宗主国として影響力を行使したい英国の意向が大きく関係しているといわれています。

 軍事政権の圧政に苦しむミャンマーの国民は、建国の父として尊敬されているアウン・サン将軍の娘であるスー・チー氏を民主化運動のリーダーとして熱狂的に迎えました。軍事政権側は圧倒的な人気を誇るスー・チー氏を強行に弾圧することができず、自宅軟禁に置くなどの措置を取っていましたが、国際社会からの批判に抗しきれず2010年にはスー・チー氏を完全に解放しました。その後スー・チー氏は国会議員となり、今回の選挙での圧勝につながっていきます。

1/2ページ

最終更新:2016/2/20(土) 2:43
THE PAGE