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2016年、日本の景気はどうなる? 踊場に差し掛かる可能性

2016/1/3(日) 13:00配信

THE PAGE

 2016年の日本経済はいろいろな意味で踊り場に差し掛かる可能性が高いでしょう。景気が大きく腰折れすることは考えにくいですが、慎重な見方が必要かもしれません。

日本の輸出産業は基本的に米国経済に依存

 これまで日本企業は、円安と好調な米国経済を背景に、急ピッチで利益を拡大させてきました。アベノミクスのスタート以後、日経平均株価は2倍になっていますが、これは好調な企業収益を背景としたものです。しかし2016年以降も、同じペースで利益成長できるのかについては確実とは言えません。

 米国経済は好調に推移しており、FRB(連邦準備制度理事会)はとうとう利上げに踏み切りました。しかし原油安の長期化によって新興国経済は打撃を受けており、米国経済も過熱が心配されるほど絶好調というわけではありません。日本の輸出産業は基本的に米国経済に依存しており、米国経済の成長が緩慢になれば、日本企業の利益成長も鈍化するでしょう。そうなってくると、日本の国内問題がいろいろとやっかいなことになってきます。

円安による輸入物価上昇で国民生活は苦しく

 国内では円安による輸入物価上昇の影響で国民の生活が苦しくなっています。政府は企業に対して賃上げを実施するよう異例の要請を行っており、大企業を中心に一部の企業はこれに応じています。しかし、わずかとはいえ、企業が賃上げを実施できたのは、毎年、利益が拡大していたからです。大手企業の利益成長が鈍化することになると、企業は賃上げに対してさらに消極的になるでしょう。そうなってしまうと、個人の実質所得が減り、消費に悪影響を及ぼすことになってしまいます。

 ひとつの解決策は日銀の追加緩和ということになりますが、市場からは2016年中には緩和を実施しないのではないかとの声まで聞こえてきます。市場が量的緩和策に慣れてしまい、その効果が薄れている可能性があることに加え、日銀にとってはその次の策がないため、そう簡単に実施の決断には踏み切れないからです。

選挙対策で対策が打たれる可能性も

 米国経済が緩やかに成長するというレベルにとどまり、日銀が追加緩和を実施しないということになると、日本経済の成長スピードも鈍化すると考えられます。為替はゆっくりとした円安基調が続く可能性が高いですが、積み上がった円売りポジションの解消によって円高に向かう局面もあるかもしれません。企業業績が伸び悩み,為替も一進一退ということになると、株価も大幅に上昇するというシナリオは描きにくくなるでしょう。

 7月には参院選がありますから、その前には、何らかの対策が打たれる可能性も残されています。しかし、選挙までに大きな動きがなかった場合、年後半はさらに停滞ムードが高まるかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/3(水) 2:32
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