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3Dプリンタで作ったモノの著作権や肖像権、どうなってるの?

2016/1/27(水) 18:00配信

THE PAGE

 経済産業省は14日、3Dプリンタなどの普及を受け、新たな産業ビジネスに対する知的財産の保護の在り方などを検討する「第四次産業革命に向けた横断的制度研究会」の立ち上げを発表しました。

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 近年は安価で小型の3Dプリンタが家電量販店で販売されるなど、一般消費者でも比較的気軽に購入できるようになっています。しかし、たびたび話題になるのが権利関係の問題。有名キャラクターなどを印刷しても問題はないのでしょうか? 

 3Dプリンタの完成物にはどういった権利が絡んでくるのか、河口仁弁護士に聞いてみました。

3Dプリンタの活用は従来の創作活動と基本的には同一の考え

 「3Dプリンタを利用した著作物の複製などによって発生する法律問題ついては、既存の複製手段の場合に準じて考えることができると思います。3Dスキャンするモノが著作物である場合、著作者の許諾なしに勝手に3Dデータを作成したり、そのデータからモノを作ったりすれば、著作権の侵害になります。たとえば、3Dプリンタでアニメキャラクターのフィギュアを作成する場合を考えると、それが家庭内で自分自身が観賞をするためであれば、私的使用の範囲になるので著作権侵害には当たりません。しかし、フィギュアの他人への譲渡や3Dデータの公開を予定している場合、著作権の侵害に当たると考えられます。また、本人の許可なく勝手に実在の人物のフィギュアを3Dプリンタで作成すれば、肖像権の侵害に当たる可能性があります。」(河口仁弁護士 以下同)

具体的に、次のような点に留意する必要があります。

3Dプリンタ活用時に覚えておくべき権利
<知的財産権>
●著作権
アニメやマンガのキャラクターなど、著作物に対して発生する権利。著作物の3Dデータを入手してフィギュアなどを作る、著作物から3Dデータを作る、作ったモノを人に渡すなどの行為は、著作権侵害となります。

●商標権
ロゴや名称、サービスなど、登録したものを独占的に使用できる権利。3Dプリンタで製造する場合は、主に立体造形物を商標登録している立体商標を侵害する可能性があります。著作権同様、無断複製や配布は商標権の侵害に当たります。

●意匠権
モノのデザインについて独占できる権利。3Dプリンタでミニチュアを作成しても通常は意匠権の侵害にはならないが、そのモノと同等の大きさの物品を作成する場合は、意匠権侵害の問題が生じ得る。意匠権も無断の複製や配布は不可。

知的財産権を侵害した場合は、権利者から損害賠償を請求される可能性があるほか、10年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金 (両方のことも)の刑を科せられることがあります。なお、既存のデータやモノからではなく、自分でオリジナルのデータやモノを作れば、作者が著作権者となります。

<肖像権>
肖像とは人の姿・形およびその画像を指します。その人に無断で写真の撮影をしたり、絵画や彫刻などを作ったりすると肖像権の侵害になるように、3Dプリンタでも本人に無断でその人をモデルにモノを作れば肖像権の侵害になり得ます。

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最終更新:2016/1/27(水) 21:18
THE PAGE

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