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ヤマダ電機、ニトリ、ユニクロ、オーナー企業の後継者選びは大変

2016/2/4(木) 12:00配信

THE PAGE

 家電量販店最大手のヤマダ電機が同族経営からの転換を試みています。同社は、創業者で現社長の山田昇氏が会長に退き、後継の社長には、桑野光正専務を就任させる人事を発表したのですが、同時に、息子である山田傑取締役には社長を継がせない方針も明らかにしました。

 同社は2008年、一族である一宮忠男現副社長を社長に据える人事を発表しましたが、その後、業績悪化に伴い、山田社長がトップに返り咲いたという経緯があります。その後も売上高は横ばいが続いており、経営体制の見直しが必要との声も上がっていました。新社長に就任する桑野氏は人事・総務畑という地味な部門の出身で、社長には就任するものの、CEOの職務は副会長に就任予定の一宮現副社長が担当します。このことから、桑野氏はショートリリーフであり、次期社長の本命は息子の傑氏であるとの見方も出ていました。しかし昇氏はこれを全面的に否定。傑氏には、将来的にも社長に登用するつもりはないと発言し、同族経営からは距離を置く姿勢を明確にしました。

 後継者の選定は、カリスマ創業者によって成長してきた企業に共通する課題です。ユニクロを展開するファーストリテイリング創業者である柳井正氏は、かねてから自分の息子には会社を継がせないと明言してきました。二人の息子はユニクロの社員ですが、最終的には会長職など、株主として会社の経営に関わる立場にしたいとの考えです。しかし、柳井氏に代わる後継者はなかなか見つからず、一度はトップに据えた玉塚元一氏(現ローソン社長)を事実上更迭して、自身がトップに返り咲くなど、ヤマダ電機と同じような状況となっています。このため、市場では、最終的には子息に会社を継がせるのではないかとの噂が絶えませんでした。柳井氏は今でも、息子を社長にするつもりはないと明言していますので、再び親族以外の後継者を探すことになるでしょう。

 一方、ソフトバンクの孫社長は、年俸160億円を支払って米グーグルからニケシュ・アローラ氏を引き抜き、事実上の後継者に指名しました。グローバルに人材を登用することで、人材難の問題をクリアしようという作戦です。

 一族経営の場合、うまく機能すると高収益に結びつきますが、俗に言うお家騒動など、逆風になることもあります。家具大手ニトリ創業者で社長の似鳥昭雄氏は、同社生え抜きの白井俊之副社長を次期社長に据えました。似鳥氏は、以前、父親の遺産をめぐって親族でトラブルになった経験があります。似鳥氏が息子を入社させていないのは、こうした経験が影響しているのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/4(木) 12:00
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