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北朝鮮がミサイル発射、ロケットと長距離弾道ミサイルどう違う?

2016/2/8(月) 13:13配信

THE PAGE

 北朝鮮は7日、長距離弾道ミサイルの発射を強行しました。ミサイルは沖縄上空を通過して飛行し、海上に落下しました(一部は、地球周回軌道に乗ったとの報道もあります)。北朝鮮では「人工衛星の打ち上げ」と称していますが、各国は事実上の長距離弾道ミサイルであるとして、北朝鮮を非難しています。人工衛星の打ち上げに使用するロケットと長距離弾道ミサイルは違うものなのでしょうか。

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ロケットもミサイルも同じ原理

 人工衛星の打ち上げに使用するロケットと長距離弾道ミサイルは基本的には同じ原理で動作しています。ロケットやミサイルがあらかじめ決められた場所に飛んでいくことができるのは、数学や物理学で出てくる放物線(弾道)の原理を応用しているからです。

 地上からボールを遠くに投げると、そのボールは数学的な放物線を描いて飛んでいきます(数学で習った二次曲線はある条件下では放物線を描きます)。人がボールを投げる速度は最大でも時速160キロ程度にしかなりませんから、ボールは目に見える場所にしか届きません。しかしそのスピードをどんどん上げていくことができれば、ボールが落ちる位置は遠くになり、さらに速度を上げていくと、地球を半分回って地球の裏側に落下させることも可能となります。ボールのスピードをもっと上げ、ある一定速度(時速2万8400キロ=ジェット旅客機の約28倍の速さ)を超えるとボールは地球を一周し、元の場所に戻ってきて地球の周りをグルグルと回り始めます(空気抵抗を考慮に入れない仮想的な計算です)。

 つまりボールを投げる方向と速度を調整すれば、原理的には地球上のどの場所にもボールを落とすことができますし、地球の周りを周回させることもできるようになります。ボールの代わりに核爆弾を打ち出し、任意の場所に落とせば核兵器になりますし、機材を打ち出して地球の周りを周回させればそれは人工衛星となるわけです。

 このように遠くに飛ばしたいモノを打ち出すための装置がロケットであり、これを武器として捉えればロケットエンジンを搭載したミサイル(もともとは飛び道具という意味)と呼ばれることになります。つまり両者は技術的にはまったく同一のものと考えて差し支えありません。

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最終更新:2016/2/8(月) 15:11
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