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香港デモで中国に反旗 若きリーダーの素顔

2016/2/15(月) 10:27配信

BuzzFeed Japan

民主主義と公平な選挙を求めて香港中心部を占拠した、2014年の大規模デモ。指導者の一人、当時17歳だったジョシュア・ウォン(黄之鋒)はなぜ、政治活動に身を投じたのか。18歳への投票権引き下げで、選挙に参加できるようになった日本の同世代へのメッセージを聞いた。

アニメ好きの「偉大なリーダー」

滞在していた新宿のホテルのロビーに現れたジョシュアは、手を合わせて「すみません」とはにかんだ。取材は9時からの予定だったが、彼は30分遅れてきた。

慌てていたのか、無頓着なのか、髪はボサボサ。こちらが質問を始める直前まで、スマートフォンでSNSでの情報発信に没頭し、こう言った。

「インタビューが終わったら、すぐに秋葉原に行って、ガンダムのフィギュアを買いに行くんだ。あまり時間がないんだよね」

日本のアニメが好きなのだという。スマホから目を離さずそう言って照れ笑いを浮かべる姿は、世界中どこにでもいる若者のそれだ。小柄で痩せている。黙っていると、気弱にも見える。

しかし、彼は同世代の政治活動家の中で世界で最も有名な一人と言える。2015年にはFortune Magazine「世界の偉大なリーダー50人」の10位に選出されている。

キリスト教徒だった両親の影響で、13歳から社会運動に参加。14歳で90年代生まれが中心の学生組織「学民思潮」を創立した。2011年には、香港政府が導入しようとした中国への愛国教育に対し、「洗脳」だと反対デモをして撤回させた。

彼の存在が世界的に知られたのが、2014年9月の大規模デモだ。
中国の一部でありながら、高度な自治が認められている香港では、2017年から香港のトップである行政長官を選ぶ1人1票の普通選挙が実施されることになった。

ところが中国は「長官候補は指名委員会の過半数の支持が必要で、候補者数は2~3人に限る」という規制の導入を決めた。

ジョシュアが率いる学民思潮などは、指名委員会の多数は親中派で、中国の意に沿わない人間を排除することになると反発。大学の授業ボイコットから始まり、記事冒頭で描いた都市中心部の占拠に至った。

占拠は79日間に及んだ。この間、民主主義と普通選挙を求めるジョシュアの声を、世界中のメディアが報じた。治安当局からの催涙ガスを防ぐため、デモ参加者が傘を盾にしたことから「雨傘運動」などと呼ばれた。

ジョシュア自身や、その仲間は誇りを持ってこう呼ぶ。「雨傘革命」と。

デモ参加者は最終的に治安当局によって排除され、多数の逮捕者も出した。「革命」は失敗だったとの批判もあるが、世界からの注目を集め、香港の人々の政治意識を高めた。

民主的な投票をしたいのにできず、強大な中国政府に反旗を翻した香港の少年は、投票が自由にできるのにしない日本の同世代に対して、何を思うのか。

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最終更新:2016/2/15(月) 10:27
BuzzFeed Japan

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