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相場に不自然な動き発覚!? 政府・日銀が為替を操る「為替介入」とは?

2016/2/16(火) 11:30配信

THE PAGE

 マイナス金利導入をきっかけに、市場では急激な円高ドル安が進みました。一時は1ドル=110円台を付ける場面もありましたが、ごく短時間に113円まで値下がりするなど不安定な動きが続いています。市場では値動きが不自然だったことから、当局による為替介入があったとの見方が広がっているようです。

 そもそも為替介入とはどのようなものなのでしょうか。

 

為替介入とは?

 為替介入とは、為替相場の急激な変動を防ぐため、政府が為替取引に参加し、相場の安定化を図る措置のことです。具体的には財務大臣の命令によって、日銀が介入の実務を行います。今回は急激な円高の進展を防ぐことが狙いですから、市場でドルを買って円を売るという売買を実施することになるわけです。

 政府は、かつては為替介入をたびたび行ってきましたが、そのほとんどは、ドル買い円売りの介入、つまり円高に対応するための措置となっています。為替市場は1973年から変動相場制に移行しているのですが、短期間、円安になることはあっても、基本的には40年にわたって円高が続いてきました。急激な円高は日本の輸出産業に打撃を与えると考えられていましたから、積極的に介入が行われていたのです。

 85年のプラザ合意をきっかけとした円高局面では、かなり大規模な介入が行われましたが、その後、しばらくは目立った為替介入はありませんでした。しかし、2003年からは再び円高圧力が高まり、1ドル=110円まで円高が進みました。このため政府は03年に20兆円、04年には15兆円にものぼる巨額のドル買い介入を実施したのですが、ほとんど効果はなく、11年にはとうとう70円台まで円高が加速してしまいました。

 

財源は市場からの借金 財政への悪影響を懸念

 ドルを買って円を売る介入を実施する場合には、ドルを購入する代金である円を調達しなければなりません。通常は政府短期証券(FB)を政府が発行し、これを使ってドルを買い入れます。つまり市場から借金をするわけです。ただ、FBは日銀が引き受けることも可能ですから、これを実施すれば事実上無限大にドル買い介入ができることになります。

 ただ、ドル買い介入を実施しても、さらに円高(ドル安)が進んだ場合、購入したドルの価値はどんどん下がっていきます。そうなってしまった場合には、借金をして値下がりする資産を買い続けていることになりますから、政府の財政に悪影響を与える可能性もあるわけです。

 財政への悪影響が懸念されることに加え、グローバル市場では政府が露骨に為替介入することについてあまり歓迎されなくなっています。このため、政府も11年以降、為替介入をほとんど行わなくなりました。今回、介入が実施されたのかどうかは、後日、明らかになりますが、もし介入が事実であれば、最近では極めて異例の事態ということになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/2/16(火) 13:38
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