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アメリカ支援組織 シリアで「同士戦争」の様相

2016/2/25(木) 16:01配信

BuzzFeed Japan

アメリカのシリアでの戦いは、いまや自国どうしの代理戦争になっている。アメリカ政府から密かに支援を受けているシリアの反政府勢力の関係者は、最近になって、彼らが闘っている敵の反政府勢力も別のアメリカ政府機関の支援を受けていることを知ったと、BuzzFeed Newsに語った。

アメリカが支援する反政府軍Furqa al-Sultan Muradの司令官、アハメド・オスマンは「本当におかしなことで、理解できない」と言う。彼らは今週アレッポにて、アメリカが支援するクルド人武装勢力から攻撃を受けた。
Furqa al-Sultan Muradは、CIAの秘密計画の一環で、アメリカから武器を供与され、支援を受けている。反政府勢力の関係者や内戦を追っているアナリストらによると、こうした秘密計画では、シリアのアサド大統領の政権転覆を狙っている反政府グループが支援される。

一方、クルド人武装勢力も、IS(イスラム国)と戦うアメリカの取り組みの一環として、国防総省から武器供与と支援を受けている。クルド人民防衛隊、またはYPGとして知られる彼らは、オバマ政権の対シリア過激派戦略の中核を担い、アメリカによる空爆と連携し、動いている。

しかし、この数週間で、アサド政権とロシア連合軍はアレッポ周辺の反政府勢力を後退させた。援助団体はこの状況を人道主義存続の危機だと警告している。YPGは、この機に乗じて、土地を奪い返そうとしている。

YPGは、アレッポ県とイドリブ県の北部にある主要な村々を占拠した。これに応じる形で、トルコはこの週末アアザーズ付近のYPG陣地へ砲撃を開始した。アメリカにとっては、自身の代理人がNATO同盟国から非難されるという、新たな扱いづらいシナリオが出来上がってしまった。

しかしながら、アメリカはロシアとシリアが穏健派の反政府勢力パートナーを攻撃するのを傍観し、YPGによるパートナーへの攻撃もやめさせようとしなかった。ワシントン中東政策研究所のシリア専門家アンドリュー・タブラーは「そこが大きな問題だ」と指摘している。「単にばかげた政策というだけではない。アメリカはロシアに対する影響力を急速に失ってしまい、もはや彼らは我々の話を聞こうともしない」

Furqa al-Sultan Muradのオスマン司令官は、彼の支配下にあるアレッポの2つの地域を、YPGが奪おうとしたが、銃撃戦となり、両陣営に犠牲者を出したことを語った。彼は7名のYPG戦闘員を捕まえ、捕虜として拘束していることを付け加えた。

オスマンの組織は、アメリカから対戦車ミサイルを含む武器の供与と支援を受け、アサド政権、またISとも戦っているという。こうした支援は長期間のCIAの取り組みの一環だ。このCIAの取り組みは米議会によって承認され、サウジアラビアなどの同盟国も参加し、トルコにある司令室から統制されている。

オスマンは現場で起こる問題について、定期的にアメリカ人担当者と連絡を取っていると語った。「アメリカはYPGを止めなければいけない。アメリカはYPGに、自分たちが攻撃しているのは、自分達がYPGと同じように支援している組織なんだと、教えなければいけないのに」と彼は言った。「でもアメリカはただ見ているだけだ。私には、アメリカの政治はまったく訳が分からない」

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最終更新:2016/2/25(木) 16:15
BuzzFeed Japan