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レゴで「生徒の違う能力を見せてあげたい」 グローバル・ティーチャー賞TOP10教師の挑戦

2016/3/21(月) 12:53配信

BuzzFeed Japan

中学校の授業にレゴを取り入れているユニークな教師がいる。工学院大学附属中学校・高等学校の英語教論である高橋一也さん(36)。「生徒たちの創造性を活かしている」と評価され、優れた教師を選ぶ「グローバル・ティーチャー賞2016」で日本人初のトップ10に選ばれた。レゴで学ぶ目的とは。

BuzzFeed Newsは実際に学校を訪問し、レゴを使った授業を見学した。

幼児から遊べるおもちゃのレゴを、中学生たちが真剣に組み立てている。人形劇をレゴで表現し、iPadで動画撮影するのだという。

何が英語の授業と関係しているのかというと、劇中のセリフやナレーション。これらはすべて英語を使うのがルールだ。

「竹取物語や桃太郎をレゴ使って劇にしたり、オリジナルの物語を作ったりして面白い」と生徒たちの評判は悪くない。

子どもたちの違う知性も評価したい

高橋さんがレゴを使い始めたのは2012年から。単語や文法の学習など、通常の英語の授業をするだけでなく、レゴを使って英語劇をすることを思いついた。

なぜ、レゴなのか。「生徒を言葉以外の能力でも評価したい」ためだという。

英語の授業であれば、教師が注目するのは英語の能力だ。だが、高橋さんは「子どもたちの違う知性も評価してあげたい」と話す。

「レゴをやることで、子どもたちの言葉以外の能力も把握できます。こういう作品を作ってくださいと言ったら、頭の良い子どもは立体的に物事を見ることができてパッと作れるんです。それは、言葉の能力ではない」

「ある生徒は言葉が得意だったりするけど、ある生徒は音楽、ある生徒は目で見るのがすごい得意だったりとか。また、ある生徒は体を動かすのが得意だったりとか。そういう能力、知性って違いますよね」

高橋さんは、中学受験で「失敗した」と悲観する多くの生徒を見てきた。

「『将来なにやりたいの?』と聞いても、『いい会社に入りたい』。『なぜいい会社に入っていい給料もらいたいの?』と聞いたら、『いや、僕、受験で失敗しているから、もう失敗しているんです』と答える。もう12歳で言うんですよ」

「それって、とてつもなくかわいそうなことだと思います。そういうこともあって、生徒の違う能力を見せてあげたいと思い、レゴの授業を始めました」

生徒を教育するにあたって、先生の役割は昔とかなり変わってきていると高橋さんは説明する。

「昔の先生は生徒に知識を伝達するだけが先生で、今の世の中では役割が違うと思うんですよね。先生の役割は、専門家、コーディネーター、プロデューサー。この3つの人格が先生に求められているのかなと思います」

最終更新:2016/3/21(月) 12:53
BuzzFeed Japan