ここから本文です

投資とギャンブルどう違う?(下)30年後には投資金額が8400万円に?

2016/4/1(金) 12:07配信

THE PAGE

 前回は競馬を投資として考え、年間100万円を投じた場合の投資収益について検討してみました。今回は同じように株式投資についてシミュレーションしてみます。

 競馬の平均的なリターンはマイナス25%ですが、株式の場合には、過去の動きから平均するとプラス6%であることが分かっています。これは過去数十年の平均ですから、バブルの頂点で買って底値で売ってしまえば当然、収益は大幅なマイナスです。しかし、長期間の平均で考えると、毎年6%ずつ株価は上昇している計算になります。

 前回の競馬と同じように毎年100万円を株式に投資し続けたと仮定しましょう。あくまで計算上ですが、30年後には投資金額は8400万円になっているという結果が得られました。毎年100万円を投資し続けることができれば、1億円近くの資産になるというのはにわかには信じられませんが、計算上は確かにそうなのです。増えたお金を再投資すれば複利で効いてきますから、これが効果を発揮しているようです。投資の世界にはいわゆる長期投資派と呼ばれる人たちがいるのですが、彼等はこうした複利のメリットを強調しています。

 競馬を続けると累計3000万円の支出が300万円になってしまう一方、株式投資をすればそれが1億円近くに増えるということであれば、皆が株式投資をしてリッチになればよいという解釈が出てきます。しかし現実はそうはいきません。

 競馬ほどではありませんが、株式投資にも収益の分布、つまりリスクというものが存在するからです。6%のリターンというのはあくまで平均であって、実際にそうなるのかは保証の限りではありません。

 金融の世界におけるリスクとは、株価が上下にブレる確率のことを指しており、日本株の場合リスクはおおよそ25%程度といわれています。ここでいう25%とは、100円だった株価は年間約68%の確率で、85円から125円の範囲に収まっているという意味になります。6%のリターンを加味すると、91円から131円の範囲でブレるというわけです。

 これを30年繰り返すと、ものすごく儲ける人とそうでない人に分かれてしまいます。実際にコンピュータを使ってシミュレーションしてみると、1億円を超える人が2割出てくる一方、元本を割ってしまう人も3割程度存在していました。しかし7割の人は元本を上回り、2割が1億円超えですから、長期投資をするメリットはありそうです。

 投じたお金が10分の1になってしまう競馬と、7割の確率で元本を上回る株式投資を比較した場合、合理的には株式投資ということになるでしょう。しかし競馬にはまた別の楽しみ方がありますから、損することをわかった上で、あえて投資としてギャンブルに取り組むなら、それは個人の好みということになるのかもしれません。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/4/1(金) 12:07
THE PAGE