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親権を勝ち取ったのは父親 判決を左右した「母親との100日の交流計画」

BuzzFeed Japan 2016/3/31(木) 19:33配信

8歳の娘を育てる権利をめぐって、父と母が争った裁判で、父親が勝利した。離婚した父母は、子どもとどんな関係をつなぐべきなのか。判決の決め手となったのは、父親が提案した、年間100日におよぶ母娘の交流計画だった。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

最後の通話「パパに会いたい」

2010年5月6日夕、仕事を終えた父親が保育所に娘を迎えに行くと、そこに娘はいなかった。

夫婦は離婚に向けて話し合いをしていた。その真っ只中で、母親が無断で娘を連れて実家に帰った。

別居した後、母親は第三者の監視付きなら面会させていいと提案してきたが、父親は「監視付きはおかしい」と拒んだ。結局、父が娘に会えたのは6回だけ。最後に会ったのは2010年9月26日だった。

週一回、土曜の朝にかかってきていた電話も、2011年1月で最後になった。「母親が横で聞いていて、不適切な発言があると切られる。最後に話したときも、娘が『パパに会いたい』と言い出したとたん切れました。それっきりです」

「継続性の原則」というハードル

娘の親権をめぐる争いは、裁判にまで至った。だが、裁判で親権を得るハードルは高かった。

娘はもう6年近く、母親のもとで暮らしている。裁判に先立って行われた審判では「監護権」が母親にあるとされた。監護権は、子どもと一緒に暮らして身の回りの世話をする権利のことだ。

母と娘は二人暮らしだが、実家が近く、祖父母のサポートがある。小学校2年の娘は元気に学校に通っている。母子関係に問題はない。

裁判では、子どもの環境はできるだけ変えないほうがいいという理由から、「現状維持」の判断がされることが多い。このような考え方を「継続性の原則」という。

裁判所がこの原則を重視すれば、母親のもとで5年以上も問題なく暮らしている以上、母親が親権を持つ、という結論になる。実際、この裁判でも母親側は、慣れ親しんだ環境から引き離すのは娘によくない、と主張した。

決定的だった面会交流の差

父親は、それでも親権をあきらめなかった。

もともと娘との関係は良く、それは母親も認めていた。父親は元気な祖父母と同居していて、子育てのサポートも十分得られる。

父母の決定的な違いは、親子の面会交流に対する姿勢だった。

母親は「月1回、2時間程度、監視付きで父と子の面会を認める」と提案していた。

父親が提案した面会交流の計画は、それを圧倒的に上回るものだった。

隔週末の48時間を基本に、ゴールデンウィークや年末、夏休みには1、2週間連続での交流を認めるなど、年間100日に及ぶプランを立てた。さらに、もしそれが守られなかった場合、親権を変更することも約束した。

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最終更新:2016/3/31(木) 19:33

BuzzFeed Japan

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