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X線天文衛星「ひとみ」の現状 JAXA会見(全文2・質疑応答1)分離物体は?

2016/4/4(月) 14:16配信 有料

THE PAGE

「ひとみ」は分解してるのかどうか、まだ生きてるのかについて

日本テレビ:幹事社の日本テレビのオキと申します。説明、どうもありがとうございました。今、細かく説明はしていただいたんですけれども、私たちが今、一番気になっているのは、2つの物体のうちの1つが「ひとみ」由来であるという話はあったものの、実際、「ひとみ」は分解してるのかどうか、まだ生きてるのかどうかっていうのが一番気になるところで、その辺り、実際どうなんでしょうか。

常田:私どもとしてはまだ、「ひとみ」の本体、「ひとみ」が衛星機体がなんらかのダメージを受けて、それが破片として観測されてるというふうに思っておりまして、本体は残存していると、なんか真っ二つに分かれたような状態になっていないというふうに思っております。

 その根拠でありますが、まず第1番目は、「ひとみ」に付随して複数の物体が観測されたあとにおいても4回、電波が入ってるということで、現在、JAXAとしては、これは「ひとみ」から来た電波というふうに考えておりまして、衛星が大規模な破壊をしますと非常に複雑なシステムですので、電源系とか内部の計装システムとか、送信機、受信機とか、衛星内部に分散して配置されておりますので、こういう破壊が、大規模な破壊があったときに電波を出すようなことは極めて難しいというのが根拠の1つであります。

 もう1つは、さっき10ページのところで説明が久保田からありましたけど、衛星からの複数物体発生事象というの、これはFTA、Failure tree analysis、故障の木解析という、大規模システムに不具合を起こしたときの通常のやり方で系統的に分析をしているわけでありますが、で、詳細はそういう分析を待ってご説明すべきところですけど、現時点においてそういう爆発的な現象を起こすようなものが、もともと衛星内部にないのではないかと。これは推測です、ファクトではありません。

 例えば、非常に大量の燃料を積んでて、それがなんかの事象で爆発したとかそういうことはないわけであります。あえてその候補となるものを申しますと、SXSという略語で呼ばれております軟X線分光装置、Soft X-ray Spectrometerですね。これは少し圧力の高いヘリウムが充填されたタンクがございますが、これは姿勢の異常が起きたあと、テレメトリがダウンする直前まで全く正常でございました。

 それからもう1つはバッテリーですね。これは電気を中にためておりますので、いわばそこにエネルギーを持ってるわけで、潜在的に障害を起こす要因となるわけですけど、これにつきましても姿勢の異常を起こしたあと、最後にテレメトリが来なくなるまで正常でありました。一部、温度分布が変わってるということがございますが、これは発生電力の変化、姿勢の変化に基づくものだと今、予備的に結論をしております。

 もう1つ、推進系というのがございまして、これは軌道上でいろいろな姿勢変更をするときに、ガスを噴射して衛星の姿勢を変えるものですが、これも燃料のタンクを持ってるわけですけど、今のところそういう部分、推進系システムを含む衛星全体の温度分布に異常はないと。先ほど温度の変化があったというのがありましたが、これは機体の姿勢の変動、それから太陽の光が当たってくる方向が通常と変わってくるんで、そういうことに伴う変動と思われてまして、姿勢異常を起こしたあとテレメトリが来なくなるまで、そういう今、候補と、直ちに思い付くところについては健全であったということであります。

 一方、これだけの物体が衛星から離脱しているので、やっぱりなんらかの破損があったのではないかというふうに思いますが、今申し上げた、1つは電波、1つは衛星内部のそういうエネルギーの高いものがないという状況から、推測といたしまして、衛星本体については残存しているという立場を、解釈をJAXAとしては取っております。

日本テレビ:続けてよろしいでしょうか。衛星本体は残っているということで、なんらかの原因で一部破損したと。その原因によるのが、一部では宇宙ごみによるものではないかなんていう声もありますが、そこについてはいかがでしょうか。本文:5,944文字 この記事の続きをお読みいただくには、THE PAGE プラスの購入が必要です。

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最終更新:2016/4/4(月) 14:16
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