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どうなる、地銀再編? 鍵を握るのはマイナス金利とゆうちょ銀の動向

2016/4/5(火) 13:00配信

THE PAGE

 マイナス金利の導入によって、地方銀行の再編がさらに加速しそうな勢いです。地銀再編の背景には地方の人口減少という問題があり、金融庁は経営基盤の強化を目的として、基本的に再編を強く促しています。地銀再編が進んだ場合には「地域」という概念も大きく変わることになるかもしれません。

地銀再編、2014年から16年3月までの動き

 地銀再編の動きが活発化したのは2014年のことです。肥後銀行(熊本県)と鹿児島銀行、横浜銀行と東日本銀行が経営統合を発表しました。肥後銀行と鹿児島銀行は、熊本と鹿児島ではそれぞれトップの地銀でした。

 本来でしたら、わざわざ一緒になる必要性はありません。それでも両行が統合を決断したのは、規模のメリットを追求し、より広域で事業を行わないと今後の生き残りが難しいと判断したからです。

 横浜銀行と東日本銀行も基本的な考え方は同じです。神奈川を地盤とする横浜銀行は地銀ではトップですから、東京を主な営業地域とする東日本銀行と一緒になることで、広域展開を狙います。

 これをきっかけに、各地で経営統合の動きが活発化してきました。15年の11月には常陽銀行(茨城県)と、足利銀行(栃木県)を傘下に持つ足利ホールディングスが経営統合を発表、今年に入って、九州最大の地銀グループである、ふくおかフィナンシャルグループ(FFG)と長崎トップの十八銀行が、17年4月をメドに経営統合すると発表しました。FFGは傘下に、福岡銀行(福岡)、熊本銀行(熊本)、親和銀行(長崎)を抱えていますが、今回の経営統合によって、同じ長崎を基盤とする、親和銀行と十八銀行は合併となり、店舗の統廃合が実施されます。

 さらに3月には、地銀大手の千葉銀行と埼玉を中心に展開する武蔵野銀行の資本提携が発表されました。あくまで相互の資本関係を強化するという形ですが、将来的に経営統合する可能性は高いでしょう。

マイナス金利政策とゆうちょ銀の動向次第で大きな動きも

 今後は、規模が大きい地銀で再編に関わっていない、静岡銀行や仙台を中心に東北に展開する七十七銀行などの動きが注目されます。両行とも、堅実な経営方針を掲げる銀行であり、これまで再編については消極的でしたが、状況は大きく変わっています。

 各地域における地銀の再編が進んでいることに加え、ゆうちょ銀行が上場したことで、小規模の地銀がゆうちょ銀行に買収される可能性が出てきました。さらにマイナス金利の導入によって、地銀の経営環境は予想以上に悪化するといわれています。

 地銀はメガバンクに比べ、手数料収入を得る機会が少なく、有価証券への依存度が高いというのがその理由です。マイナス金利政策の動向やゆうちょ銀行の動き次第では、驚くような経営統合が発表されるかもしれません。小規模な地銀が消滅することで、地域という概念も、県単位からもっと広い範囲に拡大されることになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/4/5(火) 13:00
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