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「普通の人生を取り戻したい」レイプ。出産。イスラム国から逃れた女性の思い

2016/4/14(木) 15:50配信

BuzzFeed Japan

イスラム国は多くの女性を拘束し、虐待している。囚われの状態からなんとか逃げ出し、新しい生活を踏み出す女性たちもいる。明るく開放的に見える17歳のネハドもその一人だ。しかし、女性たちの心に深く刻まれた傷を癒すケアは、行き届いていない。
【BuzzFeed Japan】

イラク出身、17歳の女の子、ネハドのFacebookプロフィールは、どこにでもいるティーンエイジャーのものに見える。日常の写真や、新しいビデオがタイムラインに追加される。友人が投稿にコメントする。テレビドラマ「トワイライト」シリーズや、映画の「タイタニック」が好きだ。

「Facebookのフレンズに追加しましょ」とネハドは通訳を通して言ってきた。私のスマホを手に取り、自分の名前を検索バーに入力した。彼女の右手にはタトゥーがある。名前を指す小さな「N」の文字。左腕にも走り書きのようだが、丁寧に掘られたタトゥーがある。

イラクの支援団体、AMAR財団の活動の一環でロンドンを訪問したネハドは、穏やかな口調で趣味やライフスタイルについて話した。家族や友人の話題になると顔が明るくなった。これまで1年以上に渡りIS(イスラム国)に拘束され、虐待やレイプを受けていたのにも関わらず、驚くほど開放的だった。

ネハドと27人の家族は2年前、イラク北西部の街・シンジャーで拉致された。IS構成員に売り飛ばされ、離れ離れになった。ネハドは、シリアに連行され、IS構成員の妻や子供と生活を共にすることを強いられた。そして数カ月に渡り虐待を受け、レイプされ、妊娠した。

これは彼女だけの話ではない。ISの構成員たちは、当たり前のようにヤジディ教徒の女性を奴隷にして、レイプしている。こうした女性の多くは、ISの兵士や支援者に売却されたり「贈答品」扱いされるケースがある。ネハドのように、IS構成員のもとから逃れることができた人もいるが、多くの女性が囚われの身のままとなっている。

「ISがやっていることを、どうしても受け入れられないんです。現実は世界が想像しているよりもずっと酷いから」とネハドは言う。「耐えがたいし、立ち向かうこともできない状況でした。ISの構成員は処罰されることもありませんし、何をしてもいいんです」

恐ろしい体験で、ネハドは傷ついた。しかし、彼女は深いトラウマに立ち向かおうとしている。そしてISの騒乱に巻き込まれる前に送っていた、普通のティーンエイジャーとしての暮らしを取り戻そうとしている。

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最終更新:2016/4/14(木) 15:50
BuzzFeed Japan