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政治のニュースでよく出てくる、政調会長とはどんな役職?

2016/4/22(金) 7:00配信

THE PAGE

 政治のニュースを見ていると、しばしば政調会長という言葉を目にします。政調会長とは政務調査会長の略なのですが、これはどのような役職なのでしょうか。

幹事長、総務会長と並ぶ、党三役

 自民党をはじめとする政党の多くには、政務調査会という部署が設置されています。これは、党の政策に関する調査研究や各種政策立案を行うための組織で、ここの責任者が政務調査会長になります。政務調査会の下には、農林部会、国防部会、外交部会など政策分野ごとに部会が設置されており、それぞれ担当の議員が、政策に関する業務を遂行しています。政調会長は各分野の政策を取りまとめ、党全体の政策に仕上げていく役割が期待されていますから、党の中では非常に重要なポストとみてよいでしょう。自民党において政調会長は、幹事長、総務会長と並んで、党三役と呼ばれています。

 かつて自民党の一党支配(55年体制)が続いていた時代には、政調会長は、首相になるために経験しておくべき重要ポストのひとつとされていました。現在の自民党政調会長は稲田朋美氏ですが、稲田氏は安倍首相の後継者候補の一人ともいわれる人物ですから、やはり政調会長は重みのあるポストということになるでしょう。

ときにはダーティーな役割も!?

 もっとも、常に政調会長というポストが重要であるとは限りません。小泉内閣のように党ではなく、首相官邸が中心となって政策を立案する内閣もあります。官邸主導内閣の場合には、党は政策に対して影響力を強く行使することができませんから、相対的に政調会長の立場も弱くなります。安倍政権の発足当初は、官邸主導というニュアンスが強かったのですが、最近は党の影響力も強くなってきました。これに伴って、政調会長の立場も以前より強くなっているかもしれません。

 政調会長は、政策立案が主な業務ですが、ときには政策に伴う利権の取りまとめという少々ダーティーな役割が期待されることもあります。

 自民党の各部会では、分野ごとに議員が政策について議論しているわけですが、その内実は、政治利権の配分になることもしばしばです。特に予算の時期になると、それぞれの分野の専門知識を持った議員(いわゆる族議員)が、関連する業界に有利になるよう官庁に働きかけることになります。各省庁で利害が対立することもありますから、最後は政調会長が党全体のことを考え、利権をうまく配分するわけです。

 こうした族議員の動きについては批判もありますが、政治はきれい事だけでは済まされないというのも事実です。その意味で政調会長というポストは今後も重要であり続けるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/4/22(金) 7:00
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