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批判殺到の「押しかけ」ボランティア問題 現場で当事者に話を聞いた

2016/4/22(金) 14:01配信

BuzzFeed Japan

地震の被害にあった熊本・御船町のボランティアをめぐり、批判が起きている。「押しかけ」「トラブル生む」の声も出ているが、実際にどうなっているのか。現地で町長、ボランティア団体の代表ら関係者を取材した。【BuzzFeed Japan / 石戸諭】

話題となっているのは、ボランティア団体「一般社団法人TSUNAGARI」(以下、つながり)だ。

県社会福祉協議会が安全面の確保などを理由にボランティアを控えるよう呼びかけていた最中に、いち早く御船町街に入り、4月15日にボランティアセンターを開設した。

ネット上の批判の要点を整理するとこうなる。

・押しかけたボランティア団体なのに一時、御船町の問い合わせ先になる。
・クラウドファウンディングで935万円を集めたが、使途がわからない。
・東日本大震災で活躍とアピールしているが、トラブルを起こしたのでは。
・救援物資などを巡って、現地で混乱が生じているのではないか。
・メンバーの過去の言動に問題がある。

現地で何が起きているのか

BuzzFeed Newsは4月20日、御船町に入り、藤木正幸町長ら関係者に取材した。

まず、「つながり」が運営するボランティアセンター本部を訪ねた。ボランティア、物資の受付先となっている。中には組織図があり、ボランティアスタッフの配置が決められたいた。連絡は無線で取り合っているようだ。

入り口には「支援物資を持ってきた方は、役場総務課にお電話ください」という紙も貼ってある。

ボランティアの若者に聞いてみた。

「あっ、それは……どうなっているんでしたっけ?」

「総務課に聞いてってことになったんだっけ?」

「状況整理しないといけないって話にはなっているんだけど、うーんと……」

回答は定まらない。

殺到する批判の対応に追われる職員

すぐ近くにある役場で、町の職員に「つながり」について評判を聞いた。

「職員が支援物資の在庫や受付状況を聞きに行ったら、ボランティアのスタッフに『それは総務課に聞いてください』と言われた。聞いた人は役場の職員なのですが…」

「私は正直、混乱しています。いつの間にかいるから、どうしていいのか…」

現場にすれ違いが生まれる以上に大変なのが、外部からの抗議だ。

「つながり」の受け入れが決まり、活動が始まったときから、電話が鳴り止まない。団体受け入れに対する抗議や、過去の問題を取り上げて「今すぐ見直した方がいい」という声が多いという。

役場の職員は「忠告を聞きたいが、いまはそれどころではない。電話応対の時間ももったいない。本当に人手が足りない」と嘆く。

一方で、こんな光景もある。次々と物資が送られてくる倉庫では、ボランティアスタッフと職員が「よし、頑張れ」「ほらよ」っと、この日到着した支援物資が入った段ボールから、協力して荷下ろしする姿も見られた。

町内からもボランティアが集まっている。町観光協会の山下マキさんは「つながり」の支援を希望した。東日本大震災などでボランティアをした山下さんは「この震災でどうしてもボランティアセンターが必要だと思って、真っ先にお願いしたかった。連携はどこよりもうまくいっている」という。

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最終更新:2016/4/22(金) 19:47
BuzzFeed Japan