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隠ぺい体質は変わらない? 三菱自動車、過去の不祥事を振り返る

2016/4/26(火) 7:00配信

THE PAGE

 三菱自動車は4月20日、同社の軽自動車に関する燃費データを改ざんしていた事実を明らかにしました。実は同社は、2000年と2004年にもリコールにつながる欠陥を隠ぺいするという不正行為を行っており、こうした不祥事が表面化するのは3度目のことになります。

 データが改ざんされていたのは、同社の「eKワゴン」など2車種と、同社が受託生産を行い、日産が販売している「デイズ」など2車種の合計4車種で、すでに62万5000台が販売されています。タイヤの抵抗値などを操作し、実際よりも燃費がよくなるようにみせかけて届出を行っていました。詳しい原因は調査中ですが、意図的なデータ改ざんであることは明らかであり、しかも、顧客である日産からの指摘で欠陥が明るみに出るなど、杜撰極まりない状況でした。

懲りない隠ぺい体質は相当根深い組織的問題か

 実は同社は、重大な欠陥を隠ぺいするという不祥事を2度も起こしています。00年には、リコールにつながるような不具合を20年にわたって隠ぺいし続けていたことが明らかになりました。これは社員の内部告発によって発覚したものです。政府は同社に立ち入り検査を行い、最終的には同社と元副社長らが、道路運送車両法違反の罪で略式起訴されています。同社は、再発防止策を発表し、これで一連の不祥事に終止符が打たれるかに見えました。

 しかし2年後の2002年、同社製大型トレーラーの車輪が突然外れるという事故が発生します。140キロもの重さがあるタイヤがベビーカーを押して歩道を歩いていた母親と子どもを直撃し、母親が死亡するという大変痛ましい事故でした。捜査の過程において、事故の原因は部品の欠陥であることが判明し、同社が欠陥を隠ぺいしていた事実も明らかとなります。

 当時、三菱自動車は独ダイムラー・クライスラーの傘下に入っていましたが、ダイムラーはこの不祥事をきっかけに追加の資金援助を拒否。三菱自動車は存続の瀬戸際に立たされました。慌てた三菱グループは、企業再生ファンドや外資系投資銀行などの支援を仰ぎ、同社に6000億円規模の資金提供を行います。この支援によって何とか再生することができたわけです。

 同社は、三菱商事出身の益子修会長(当時社長)の下、再発防止策の徹底などを行ってきましたが、今回の出来事によって、企業体質が変化していないことを印象付けてしまいました。存続の危機を経てもこのような状況ですから、同社が抱える組織的問題は相当根深いと考えてよいでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:2016/4/26(火) 7:00
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