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レズビアン・ゲイのマンガ家が語る結婚と子育て 「私にはこんなに好きな人がいる」

2016/5/4(水) 10:29配信

BuzzFeed Japan

新宿二丁目で5月3日、「わたしたちの表現~セックスと恋愛のあとにくるもの」と題して開かれた東京レインボープライド主催のトークイベント。同性愛を描く2人のマンガ家が対談した。一人はレズビアンの中村キヨさん。もう一人はゲイの田亀源五郎さん。2人が語った性的マイノリティの結婚と子育てとは。

「ママが二人いる」生活

中村さんは同性婚をしている。そして、同性婚相手が生んだ3人の子を、女2人で育てている。昨年、その生活を描いたコミックエッセイ『お母さん二人いてもいいかな!?』(KKベストセラーズ)を刊行した。

作中では、中村さんと「妻」が、母2人の関係を周囲のママ友たちにカミングアウトすべきかどうか、激しい議論を交わすシーンが描かれる。

中村さんが解説する。

「私は、こういう商売をしていて、顔も出しています。だから表では、カミングアウトして、矢面に立って理解を求めることを望まれたりする」

「でも、カミングアウトって、人を巻き込むんですよね。一緒に歩いているだけで、ああ、この人もそうなんだってなっちゃったり。それが子どもだとなおさらです」

「そこで私たち2人は、子どもたちが自分で言うと決めるまでは、2人の関係を周囲に隠すことに決めました」

子どもたちは「かわいそう」なのか?

表立って発言をしつつ、家族のプライバシーを守るのは簡単なことではない。その裏側には、人知れない努力があった。

「私がこうやって表に出ているので、妻側は身バレしないようにかなり工夫しています。方法は言えませんが、ものすごくお金も使っています。エッセイ刊行前も、数年間にわたって相当周到な準備をしました」

そうした努力の結果、「妻や子どもたちのことがバレている形跡はない」。それでも、中村さんのもとには「子どもがかわいそう」といった声が届くこともあるそうだ。

司会のブルボンヌさん(女装パフォーマー・ライター)が2人に問いかけた。

「自分と違うスタイルの人たちに対して、想像で『それでは不幸になるだろう』って言うのは、呪いをかけるようなもんじゃないですか。どうして、そういうことをしたがる人が多いのか。不思議でしょうがないです」

「個人単位で、一生懸命、人生を戦うんだったら、いろんな形があっていいと思うんですけどね」

2人が代わる代わる答えた。

中村「確かめてるんですかね? 自分が普通で、不幸ではないって」

田亀「それはありますね」

中村「そう言いながら、かみしめている部分があるのかもしれない」

田亀「でもね、でも小津安二郎の映画のセリフじゃないけど、幸せなんてけっこう退屈、なはずなんですよ。何事もなく日々が過ぎていくわけだから。そういう意味でいうと、実感しにくいんじゃない? きっと」

田亀「規範から外れたものは不幸である、と考えたい人は、自分が規範に沿っていることで、自分が幸福であるって安心感を得たいんだと思うよ」

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最終更新:2016/5/4(水) 10:29
BuzzFeed Japan