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【参院選】首相ふれぬ改憲……議論リードする「日本会議」、その中枢に迫る

2016/6/28(火) 17:20配信

BuzzFeed Japan

源流

今回の署名運動で活用されているのも、その経験に裏打ちされた手法ではないだろうか。誰が考えたのか。私は「日本会議事務総長の椛島さんではないですか」と聞いてみた。
百地さんはうなずきながら、こう話す。
「そうでしょうね。(椛島さんは)本気でこの国を立て直したいという気持ちでやっている。その延長で知恵も浮かぶわけです。陰謀論めいたことなんて何にもない」
椛島有三・日本会議事務総長。
ベストセラー「日本会議の研究」に、まったくの事実無根の箇所があるとして、出版差し止めを求めた申入書の差出人であり、元号法制化運動の中心的人物だ。さらに言えば、「日本を守る会」のさらに源流にあたる、保守派学生運動の中心にもいた。
日本会議の中心には、保守派学生運動の出身者が少なくない。当時の志は折れることなく、ずっと持続している。「成功体験」を忘れることなく、運動論を積み上げてきた。彼らからは、地道に保守派の運動を続けてきたという自負を感じる。
そんな彼らの目標は、目先の参院選だけではない。もうとっくに先回りして、改憲に向けた準備を着々と進めているのだ。

改憲はどこから着手するのか?

では、どこから改憲に着手するのか。周辺を取材していても、改憲派は「改憲がしたい。なぜなら改憲が必要だから」ということ以外、一致点がないように見える。
「いわゆる保守派だけでは、国民投票で過半数を取れません。普通の人が賛成を投じてくれないと改憲はできないのです。だからといって、(改憲の中身が)なんでもいいわけではない」
日本会議の特徴は、国家再建のための改憲という目的を追求する「純粋さ」と、目的のために理想を一旦置くことができる「現実主義」的な行動力が、両立していることだ。

日本会議の改憲運動は、いったい、憲法の何を変えようとしているのか。百地さんによると、まずは以下の3点を満たす部分から始めるという。
1:国家の根幹に関わる事柄であること
2:緊急性を要すること
3:国会議員の3分の2、国民の過半数の賛成が得られること
ここから考えると、護憲派がよく振りかざしている「改憲派の主戦場は憲法9条と自衛隊」という見立ては間違っていることわかる。
日本会議は早々に、9条改憲に見切りをつけている。なぜなら、現状では国民投票で勝てると思っていないからだ。「仮に安保法制で国民投票をやったら負けていただろう」(百地さん)と考えている。

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最終更新:2016/6/29(水) 1:10
BuzzFeed Japan

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